Bible in 90 Days
16 こうして、ヨシヤ王が指示したとおり、すべての焼き尽くすいけにえが主の祭壇でささげられ、過越の全儀式はその日のうちに終わりました。
17 エルサレムに来ていた人々は過越の儀式を守り、それに続く七日間、パン種(イースト菌)を入れないパンを食べる祭りが行われました。 18 預言者サムエルの時代からこのかた、これほど多くの祭司やレビ人、エルサレムとユダの全地、さらに遠くイスラエルの地から集まって来た人々が加わった、盛大な過越の祭りが祝われたことはありませんでした。イスラエルのどの王も、この点ではヨシヤ王に及びませんでした。 19 このことがあったのは、ヨシヤ王の第十八年のことでした。
ヨシヤ王の死
20 そののち、エジプトの王ネコが、ユーフラテス川沿いの町カルケミシュでバビロニヤ軍と戦うため、大軍を率いて来ました。そこでヨシヤは、ネコを迎え撃とうとして出陣しました。 21 しかし、ネコ王は使者を立て、こう言ってよこしました。「ユダの王よ、あなたとは戦いたくありません。こうして攻めて来たのは、アッシリヤ王を助けるためです。黙って行かせてください。神が私に、早く行けと命じておられるのです。私と共におられる神に逆らうのはおよしなさい。さもないと、神があなたを滅ぼします。」
22 それでもヨシヤは引き返そうとせず、王服を脱ぎ、敵に気づかれないように変装をしたうえ、軍を率いて戦場となるメギドの谷へ向かいました。彼は、ネコ王の言ったことが神から出ていることを信じようとしなかったのです。 23 すると、敵の射手が放った矢がヨシヤ王に命中し、致命傷を負わせました。王は側近の者に、「早く戦場から連れ出してくれ」と叫びました。
24-25 そこで、彼らは王を戦車から別の車に移し、エルサレムへ連れ帰りました。ヨシヤ王はエルサレムで死に、王室墓地に葬られました。ユダ全国とエルサレムの民は、その死を悼んで喪に服しました。預言者エレミヤは王のために哀歌を作り、神殿の歌い手たちはそれを歌いました。今日まで、彼らはなおヨシヤの死について悲しみの歌を歌っています。それが『哀歌』に記されているからです。
26 ヨシヤ王のその他の業績、王が主の律法に忠実に生きたことは、 27 『イスラエルとユダ諸王の年代記』に記されています。
ユダの王エホアハズ
36 そののち、ヨシヤの子エホアハズが新しい王に選ばれました。 2 エホアハズは二十三歳で王となりましたが、在位期間はわずか三か月間でした。 3 エジプトの王は彼を王位から退け、ユダに銀百タラント(三千四百キログラム)と金一タラントの年貢を課しました。 4 それからエジプトの王は、エホアハズの兄弟エルヤキムをエホヤキムと改名させ、ユダの新しい王にしました。一方、退けられたエホアハズは、捕虜としてエジプトへ連れて行かれました。
ユダの王エホヤキム
5 エホヤキムは二十五歳で王となり、十一年間エルサレムで治めましたが、主の目に悪を行いました。 6 ついに、エルサレムはバビロンの王ネブカデネザルに占領され、エホヤキムは鎖につながれてバビロンに引いて行かれました。 7 ネブカデネザルはまた、神殿から金の鉢やその他の器具を持ち出し、バビロンにある彼の神殿に移しました。 8 エホヤキム王のその他の業績、主の前に行った悪のすべては、『ユダ諸王の年代記』に記されています。そして、彼の子エホヤキンが新しく王となりました。
ユダの王エホヤキン
9 エホヤキンは十八歳で王となりましたが、在位期間はわずか三か月と十日でした。しかもその政治は、主の目には悪そのものでした。 10 翌年の春、彼はネブカデネザルから呼び出され、神殿の多くの宝物とともにバビロンへ連れて行かれました。ネブカデネザルは、エホヤキンの兄弟ゼデキヤを、ユダとエルサレムの新しい王に任命しました。
ユダの王ゼデキヤとバビロン捕囚
11 ゼデキヤは二十一歳で王となり、十一年間エルサレムで治めました。 12 彼もまた、主の目に悪を行いました。主のことばを語る預言者エレミヤの勧めを聞こうとしなかったからです。 13 ゼデキヤはネブカデネザルに忠誠を誓いながら、一方では反逆を企てました。非常に強情で、イスラエルの神、主に従おうとしませんでした。 14 大祭司をはじめ国の指導者もみな、周辺の国々の異教の偶像を礼拝し、エルサレムにある神殿を汚して、平気な顔をしていました。 15 彼らの父祖の神、主は、再三再四、預言者を遣わして、警告を与えました。ご自分の民と神殿を深く思いやったからです。 16 しかし、人々は神から遣わされた使者をばかにし、警告を無視し、預言者たちをさんざん侮辱しました。もはやこれ以上、主の怒りをとどめることができない、回復できない状態に陥りました。
17 そこで主は、バビロンの王を彼らのもとに攻め上らせたので、彼は若い男たちを神殿に押し込めて切り殺し、若い女や老人までも、容赦なく殺しました。主はバビロンの王を用いて、彼らを完全に滅ぼそうとしたのです。 18 彼らは神殿で使われていた大小の器具を、神殿と宮殿から持ち出した宝物とともにバビロンに持ち帰りました。また、すべての王子たちも連れ去りました。 19 それから、バビロン軍は神殿に火を放ち、城壁を片っぱしから取り壊し、王宮を焼き払い、神殿で使われていためぼしい器具を残らず破壊しました。 20 生き残った者はバビロンへ捕らえ移され、ペルシヤ王国がバビロンを征服する時まで、バビロンの王と王子たちに仕える奴隷となりました。 21 こうして、エレミヤの語った主のことばは現実となりました。この地は、民が安息(安息年。七年に一度休耕し、土地を休ませる)を守らなかった年月を埋め合わせるため、七十年間の休息を必要としたのです。
22-23 ペルシヤの王クロスの第一年(前五三八年)に、主はクロス王の心を動かして、帝国中に次のような勅令を出させました。「地のすべての王国を私に賜わった天の神、主は、ユダの地にあるエルサレムにご自分の神殿を建てよと、私にお命じになった。主の民である者はみな、神殿建設のためにイスラエルへ帰るがよい。主が共におられるように。」
これもまた、預言者エレミヤの語った預言の成就でした。
クロス王の布告
1 ペルシヤ王クロスの治世の元年に、主はエレミヤの預言を実現するために、クロス王の心を動かし、彼によって帝国中に公文書をもって次のようなおふれを出させました。
2 「ペルシヤ王クロスはここに布告する。広大な領土を私にお与えくださった天の神は、今、私にユダのエルサレムに神殿を建てよとお告げになった。 3 わが帝国にいるユダヤ人は直ちにエルサレムへ帰り、イスラエルとエルサレムの神、主の神殿を建てるがよい。あなたがたの上に主の祝福があるように。 4 帰還しない者は帰還する者の費用を負担し、衣服、旅費、旅じたくの費用を援助するようにせよ。そして、神殿建築のためにも、進んでささげ物をささげよ。」
5 こうして、ユダ族とベニヤミン族の指導者たち、祭司やレビ人たちは、神に心を駆り立てられ、神殿の再建を目指して、すぐにエルサレムへの帰途につきました。 6 ペルシヤに残ることにした人々はみな、帰る者への援助を惜しまず、彼らに神殿へのささげ物を託しました。
7 クロス王自身も、ネブカデネザルがエルサレムの神殿から持って来て自国の神殿に納めていた金の鉢や高価な祭具類を寄贈しました。 8 彼は宝物係ミテレダテにそれらを確認させたのち、引き揚げ団の指導者シェシュバツァル(ゼルバベル)の手に渡しました。
9-10 その目録は次のとおりです。金の皿三十枚、銀の皿千枚、香炉二十九点、金の鉢三十個、種々のデザインの銀の鉢四百十個、その他の用具一千点。 11 それらを含め全部で五千四百点の金銀の用具が、シェシュバツァルの手でエルサレムに持ち帰られることになりました。
帰還者名簿
2 次に示すのは、ネブカデネザルによって捕らえられ、バビロンに移された人々の子孫の中で、エルサレムや他のユダの町々へ帰還した者の名簿です。
2 指導者――ゼルバベル(シェシュバツァル)、ヨシュア、ネヘミヤ、セラヤ、レエラヤ、モルデカイ、ビルシャン、ミスパル、ビグワイ、レフム、バアナ。
氏族別の帰還者数は次のとおり。
3-35 パルオシュ氏族、二、一七二名。シェファテヤ氏族、三七二名。アラフ氏族、七七五名。ヨシュアとヨアブの子孫パハテ・モアブ氏族、二、八一二名。エラム氏族、一、二五四名。ザト氏族、九四五名。ザカイ氏族、七六〇名。バニ氏族、六四二名。ベバイ氏族、六二三名。アズガデ氏族、一、二二二名。アドニカム氏族、六六六名。ビグワイ氏族、二、〇五六名。アディン氏族、四五四名。ヒゼキヤ氏族、すなわちアテル氏族、九八名。ベツァイ氏族、三二三名。ヨラ氏族、一一二名。ハシュム氏族、二二三名。ギバル氏族、九五名。ベツレヘムの男子、一二三名。ネトファの男子、五六名。アナトテの男子、一二八名。アズマベテの男子、四二名。キルヤテ・アリム、ケフィラ、ベエロテの男子、七四三名。ラマとゲバの男子、六二一名。ミクマスの男子、一二二名。ベテルとアイの男子、二二三名。ネボの男子、五二名。マグビシュ氏族、一五六名。別のエラム氏族、一、二五四名。ハリム氏族、三二〇名。ロデ、ハディデ、オノの男子、七二五名。エリコの男子、三四五名。セナアの男子、三、六三〇名。
36-39 帰還した祭司は次のとおり。
ヨシュアの家系のエダヤ氏族、九七三名。イメル氏族、一、〇五二名。パシュフル氏族、一、二四七名。ハリム氏族、一、〇一七名。
40-42 帰還したレビ人は以下のとおり。
ホダブヤ氏族の、ヨシュアとカデミエルの二族、七四名。
聖歌隊員のアサフ氏族、一二八名。
門衛のシャルム氏族、アテル氏族、タルモン氏族、アクブ氏族、ハティタ氏族、ショバイ氏族、合計一三九名。
43-54 以下は神殿奉仕者。
ツィハ氏族、ハスファ氏族、タバオテ氏族、ケロス氏族、シアハ氏族、パドン氏族、レバナ氏族、ハガバ氏族、アクブ氏族、ハガブ氏族、サルマイ氏族、ハナン氏族、ギデル氏族、ガハル氏族、レアヤ氏族、レツィン氏族、ネコダ氏族、ガザム氏族、ウザ氏族、パセアハ氏族、ベサイ氏族、アスナ氏族、メウニム氏族、ネフシム氏族、バクブク氏族、ハクファ氏族、ハルフル氏族、バツルテ氏族、メヒダ氏族、ハルシャ氏族、バルコス氏族、シセラ氏族、テマフ氏族、ネツィアハ氏族、ハティファ氏族。
55-57 ソロモン王臣下の家系の人々は次のとおり。
ソタイ氏族、ソフェレテ氏族、ペルダ氏族、ヤラ氏族、ダルコン氏族、ギデル氏族、シェファテヤ氏族、ハティル氏族、ポケレテ・ハツェバイム氏族、アミ氏族。
58 神殿奉仕者とソロモン王臣下の家系の者は、合計三九二名。
59 時を同じくして、ペルシヤのテル・メラフ、テル・ハルシャ、ケルブ、アダン、イメルなどからも、エルサレムに帰った人々がいました。ところが、系図をなくしてしまっていたので、彼らが生粋のイスラエル人かどうかは明らかではありませんでした。 60 その数は、デラヤ族、トビヤ族、ネコダ族など、総勢六五二名。
61 祭司の氏族のうち、ホバヤ氏族、コツ氏族、バルジライ氏族〔ギルアデ人バルジライの娘を妻に迎えたことから、この名で呼ばれた〕も帰還しましたが、 62-63 この人々も系図を紛失していたので、祭司職を差し止められました。それで、ウリムとトンミム(神意を伺う一種のくじ)で調べ、実際に祭司の子孫かどうかが判明するまでは、いけにえのうち祭司の食糧となる分も与えられませんでした。
64-65 こうして、総勢四万二、三六〇名がユダへ帰りました。このほか、男女の奴隷七、三三七名と、男女の聖歌隊員二〇〇名もいっしょでした。 66-67 また、馬七三六頭、らば二四五頭、らくだ四三五頭、ろば六、七二〇頭もいました。
68 指導者たちは神殿再建のため、率先してささげ物をささげました。 69 それぞれの力に応じてささげられた金品は、金六万一千ダリク(五一八キログラム)、銀五千ミナ(二、八五〇キログラム)、祭司の長服百着でした。
70 このようにして、祭司やレビ人をはじめ一部の民はエルサレムおよび周辺の村々に住みつき、歌い手、門衛、神殿奉仕者たちは、ほかの人々とともに故郷の町へと帰って行ったのです。
祭壇の再建
3 1-2 第七の月(ユダヤ歴による。太陽暦では九月)になると、帰還者たちはめいめいの故郷から、エルサレムに集まって来ました。エホツァダクの子ヨシュアは、仲間の祭司やシェアルティエルの子ゼルバベル、およびその氏族の者とともに、神の人モーセの律法に記されているとおり焼き尽くすいけにえをささげるために、イスラエルの神の祭壇を築きました。 3 祭壇を元の位置にすえ、さっそく、朝ごと夕ごとに焼き尽くすいけにえをささげました。人々は周囲の国々からの攻撃を恐れていたからです。
4 彼らはモーセの律法どおり仮庵の祭りを守り、祭りの間は毎日、定められた焼き尽くすいけにえをささげました。 5 このほか、安息日、新月の祝い、種々の例祭のため、それぞれ定められた品々をささげました。また、人々の自発的なささげ物もささげられました。 6 祭司が主にいけにえをささげ始めたのは、第七の月の一日でした。まだ神殿の土台が築かれる前のことです。
神殿再建の開始
7 次いで彼らは、石工や大工を雇い、ツロやシドンからは杉材を買いつけ、食料品、ぶどう酒、オリーブ油などを代金にあてました。レバノン山から切り出された杉材は、クロス王の許可を得て、地中海沿岸を海路ヨッパまで運ばれました。
8 実際に神殿再建が開始されたのは、エルサレムに帰還した翌年の第二の月のことでした。すべての帰還者たちはゼルバベル、ヨシュア、およびその仲間の祭司やレビ人の指揮のもとで働き続けました。二十歳以上のレビ人は現場監督にあたり、 9 この大事業の総責任は、ヨシュア、カデミエル、ヘナダデはじめ、その子や親族が負うことになりました。みな、レビ人でした。
10 神殿の土台が完成した時、ダビデ王の定めた様式にのっとって、祭司は祭服を着てラッパを吹き鳴らし、アサフの子孫はシンバルを打ち鳴らして、主を賛美しました。 11 彼らは神をたたえ、感謝する歌を歌いました。「主はすばらしい。その愛と恵みは、とこしえまでもイスラエルに。」これを受けて、民はみなが大声で賛美し、土台の完成を喜びました。
12 しかし、ソロモン時代の壮麗な神殿を知っている祭司、レビ人、指導者など多くの年長者は、声を上げて泣きました。 13 歓喜とも悲嘆ともつかない叫び声が遠くまでとどろき渡りました。
再建工事の中断
4 ユダとベニヤミンに敵対する人たちは、この神殿再建のことを聞きつけると、 2 ゼルバベルや、ほかの指導者たちを訪ねて来て、こう切り出しました。「あなたがたの神様のことなら、私たちも放ってはおけない。ひとつ、手伝わせてくれないか。私たちも、アッシリヤ王エサル・ハドンの手で、ここに住むようにされて以来、神様にいけにえをささげてきたのだから。」
3 しかし、ゼルバベルやヨシュアをはじめ指導者たちは、口をそろえて断りました。「いや、それには及びません。イスラエルの神様の神殿は、クロス王の命令のとおり、イスラエル人の手で再建すべきです。」
4-5 すると、その地の住民は使いを立ててクロス王に偽りの報告書を送り、イスラエル人の気をくじこうとしたり、脅したりしました。さらに、議官を買収して計画に反対させ、再建中止に追い込もうとまでしました。この種の妨害は、クロス王の時代からダリヨス王の治世まで、やむことがありませんでした。
6 のちに、アハシュエロス王が即位すると、彼らはユダとエルサレムの人々を非難する手紙を送りました。 7 そして、アルタシャスタ王の時代にも同じことが行われ、ビシュラム、ミテレダテ、タベエルらの一味がアラム語で手紙をしたため、それが翻訳されて王に差し出されたのです。 8-9 この件にかかわった者は、行政官レフム、書記官シムシャイ、数名の裁判官、各地方の役人、ペルシヤ人、バビロニヤ人、エレク人、シュシャンの人々、 10 そのほか、大王オスナパルによって、エルサレムやサマリヤ、ユーフラテス川西方の地域に移住させられた諸国の民でした。
11 そのアルタシャスタ王へあてた手紙とは、次のようなものでした。
「ユーフラテス川の向こう側に住む忠実なしもべたちが、ごあいさつ申し上げます。 12 恐れながら、あなたの国から帰国したユダヤ人たちは、エルサレムの復興を図っております。この町がいかに反抗的で邪悪であったかは、歴史の証明するところです。すでに城壁が築かれ、神殿の土台も補修されました。 13 しかし、町の再建はあなたのためにはならないとご承知おきください。ユダヤ人が納税を拒否するのは目に見えております。 14 私どもはあなたのおかげで安らかに暮らせるのです。こんなことでご威信が傷つくのを見て、どうして黙っていられましょう。それで、こうしてお耳に入れようとしたしだいです。 15 なにとぞ、古い文書をお調べください。この町が過去にどれほど反抗的であったか、また事実、支配下に収めようとした王や国の手にかみつくような騒ぎばかりを起こし続けたため、ついに滅ぼされてしまったことをおわかりいただけると存じます。 16 万一この町が復興し、城壁が完成したが最後、もはやユーフラテス川の西方の領土はないものと、おあきらめいただかなければならないでしょう。」
17 王からは、行政官レフム、書記官シムシャイ、そのほかサマリヤおよびユーフラテス川西方に住む、主だった人々に返書が送られました。
18 「あなたがたの手紙は読ませてもらった。 19 記録も調べさせた。確かにエルサレムは、歴代の王に対して暴動の温床となり、反抗や騒乱が日常化した町であることがわかった。 20 また同時に、かつてエルサレムでは偉大な王たちが君臨し、ユーフラテス川西方の全地域を治め、ばく大な貢ぎ物、関税、税金を手にしていたこともわかった。 21 そういうわけで、さらに詳細な調査を終えるまで、町の再建の中止を命じることにする。 22 手遅れになって、事態の収拾も危ぶまれるようにはならないよう、くれぐれも気をつけよ。」
23 王の手紙に目を通したレフムとシムシャイはエルサレムへ急行し、武力で強引に再建作業を中止させました。 24 結局、工事はペルシヤ王ダリヨスの第二年まで中断されたのでした。
工事の再開
5 1-2 当時、エルサレムとユダには、ハガイと、イドの子ゼカリヤという二人の預言者がいました。二人は神からのことばを携えてゼルバベルとヨシュアを訪ね、工事を再開するよう励ましました。こうした預言者たちの応援があって、再び工事が始まりました。
3 すると、ユーフラテス川西方地域の総督タテナイとシェタル・ボズナイ、その同僚たちが直ちにエルサレムに駆けつけ、とがめだてました。「だれが神殿再建と城壁の補修を許可したのだ。」
4 彼らは、工事に携わっている者全員の名簿を提出するよう要求しました。 5 しかし、主が事態を見守っていたので、敵が力ずくで工事を中断させにかかるようなことはなく、ダリヨス王が真相を確かめて決断を下すまで、作業は続けられました。
ダリヨス王への報告
6 総督タテナイ、シェタル・ボズナイやほかの高官たちからのダリヨス王にあてた手紙は、次のとおりです。
7 「ダリヨス王に大いなる平安がありますように。 8 このたび、ユダの神の神殿の工事現場を見回りましたところ、巨大な石が積まれ、壁には木材が組まれておりました。工事は急ピッチで進み、順調のようです。 9 そこで、『だれの許可を得てやっているのか』と指導者たちに問いただし、 10 王にご報告するため、名簿を提出せよと言いました。 11 すると、彼らはこう答えるのです。『私たちは天地の神のしもべであり、イスラエルの偉大な王が何百年も昔にここに建てた神殿の復興を図っています。 12 のちに、先祖たちは神の怒りを買い、見捨てられました。神はネブカデネザルの手で神殿を破壊させ、人々をバビロンに捕らえ移させたのです。』
13 彼らは、バビロンの王クロスの元年に、王が神殿再建の命令を下された、と主張するのです。 14-15 何でも、ネブカデネザルがエルサレムの神殿からバビロンの神殿に持って行った金銀の器を、クロス王が返されたそうです。王自らユダの総督に任命したシェシュバツァル(ゼルバベル)が、これらの祭具をエルサレムへ持ち帰り、神殿を復興する命令を受けたと申すのです。 16 帰国したシェシュバツァルは、エルサレムに神殿の土台をすえました。それ以来、工事は続いていますが、まだ完成してはおりません。 17 どうか、バビロン王室の書庫を調べ、はたしてクロス王がそのような命令を下していたかどうか、お確かめいただきたいのです。そのうえで、本件に関するご指示をお聞かせください。」
ダリヨス王の返答
6 ダリヨス王は、文書が保管してあるバビロンのあらゆる書庫を調べさせました。 2 その結果、メディヤ州のアフメタ城内で記録が発見されました。それには、こう記されていたのです。
3 「クロス王の治世の元年に、エルサレムの神殿に関する命令が出された。かつてユダヤ人がいけにえをささげていたその神殿を再建し、基礎をしっかり築き直すようにというものである。神殿の高さは六十キュビト(二十六・四メートル)、幅も六十キュビトである。 4 土台は巨大な石の層三段、最上層は木材を用いること。経費はすべて王が負担する。 5 ネブカデネザルが持って来た金銀の祭具はエルサレムに戻し、元どおり神殿に安置すること。」
6 そこでダリヨス王は、総督タテナイ、シェタル・ボズナイはじめ、ユーフラテス川西方の高官たちに、次のような手紙を送りました。
「神殿工事を中止させてはならない。元どおりに再建させなさい。 7 ユダヤ人の総督と工事責任者たちの妨害をしてはならない。 8 むしろ、あなたがたの領地で徴収される税から、遅滞なく費用を支払うよう命じる。 9 エルサレムの祭司たちのためには、焼き尽くすいけにえに使う若い雄牛、雄羊、子羊を調達してやること。また、小麦、ぶどう酒、塩、オリーブ油も毎日怠りなく与えること。 10 そうして、彼らが天の神の喜ぶ供え物をささげられるようにして、私やわが子のために祈るようにさせよ。 11 この命令を少しでも変えようとする者があれば、その家から梁を引き抜き、その者をかける絞首台とし、その家を取りつぶす。 12 エルサレムの町をお選びになった神は、もしこの命令を破り、神殿を破壊しようとする王がいれば、その国を滅ぼさずにはおかない。私は命じる。万全の注意を払って、この命令を守るようにせよ。」
神殿の完成と過越の祭り
13 総督タテナイ、シェタル・ボズナイたちは、直ちにダリヨス王の命令に従いました。
14 ユダヤ人指導者たちは預言者ハガイやゼカリヤの語ることばに大いに励まされて工事を続けました。神の命令と、ペルシヤ王クロス、ダリヨス、アルタシャスタの布告どおり、ついに神殿が完成しました。 15 それは、ダリヨス王の第六年、第十二の月の三日でした。
16 祭司、レビ人をはじめ、すべての者が神殿の奉献を祝いました。 17 雄牛百頭、雄羊二百頭、子羊四百頭がいけにえとしてささげられ、雄やぎ十二頭がイスラエル十二部族の罪の赦しのためのいけにえとしてささげられました。 18 そして祭司とレビ人は、モーセの律法にのっとってさまざまな奉仕の班に組み分けされ、神に仕えることになりました。
19 第一の月の十四日には過越の祭りが祝われました。 20 すでに、多くの祭司やレビ人が献身を新たにしていたからです。 21-22 また、ユダ在住の外国人の中には、彼らの不道徳な習慣と縁を切り、イスラエル人とともに主を礼拝する者もいました。人々は国をあげて過越のいけにえを食し、七日間にわたって種なしパンの祭りを祝いました。アッシリヤ(直接にはペルシヤ)の王がイスラエルに寛大な態度を示し、神殿の再建に当たって力を貸したので、国中が喜びにあふれていました。
エズラの帰還
7 1-5 ここに、ペルシヤ王アルタシャスタの時代にバビロンからエルサレムに帰還した、エズラという人の系図があります。
エルアザル――ピネハス――アビシュア――ブキ――ウジ――ゼラヘヤ――メラヨテ――アザルヤ――アマルヤ――アヒトブ――ツァドク――シャルム――ヒルキヤ――アザルヤ――セラヤ――エズラ。
エルアザルの父は祭司のかしらアロンです。
6 エズラはユダヤの宗教的指導者にふさわしく、主がイスラエルの民に与えたモーセの律法に精通していました。彼は神に祝福されていたので、王にエルサレム帰還を願い出て許されました。 7-9 同行者には、祭司、レビ人、聖歌隊員、門衛、神殿奉仕者などのほか、一般人も大ぜい含まれていました。一行は、アルタシャスタ王の第七年、第一の月にバビロンを発ち、その年の第五の月にはエルサレムに着きました。主が旅の間も彼を守っていたからです。 10 エズラは、主の律法を学んで実行し、教師となってイスラエル中に律法を教え広めようと心に決めていました。
11 主のおきてと戒めを学んでいる祭司エズラに、アルタシャスタ王は次のような手紙を送りました。
12 「王の王アルタシャスタから、祭司であり、天の神の律法の教師であるエズラへ。
13 わが国内のユダヤ人は、祭司であろうとレビ人であろうと、だれでもあなたとともにエルサレムへ戻ってよい。 14 王および七人の議官は、あなたが主の律法の写しをユダ、つまりエルサレムへ持ち帰り、宗教面での進展ぶりを報告するよう命じる。 15 また、われわれがイスラエルの神にささげたいと思っている金銀をエルサレムに届けるようにも命じる。 16 そのほか、国中のユダヤ人や祭司が進んでささげる金銀も集めて帰るがよい。 17 これらの献金は、まず、いけにえ用の雄牛と雄羊と子羊、また、穀物とぶどう酒のささげ物を買いそろえるために用い、エルサレムに着いたら、それらすべてを神殿の祭壇にささげてほしい。 18 残金の使い道は、あなたやあなたの同胞の考えに任せる。神の御心に添うように用いるがよい。 19 また、われわれが神殿に奉納する金の器や、祭具類も持って行きなさい。 20 どうしても神殿再建の資金が不足する場合には、王室の宝物倉から調達してもよい。
21 私はユーフラテス川西方のすべての財務担当者に、次のように命じよう。『祭司であり、天の神の律法を説く教師であるエズラの要請があれば、何でも提供しなさい。 22 銀は百タラント(三百四十キログラム)まで、小麦は百コル(二十三キロリットル)まで、ぶどう酒は百バテ(二千三百リットル)まで、塩はいくらでも与えてよろしい。 23 神殿再建に必要なものは何でも提供するのだ。神の御怒りが王や王子たちに下るといけないから。 24 祭司、レビ人、聖歌隊員、門衛、神殿奉仕者、そのほか神殿で働く者には税金を課してはならない。』
25 エズラよ、神から授かった知恵を働かして、ユーフラテス川西方の裁判官や行政官を任命しなさい。人々が主の律法を知らない場合は、教えてやりなさい。 26 主の律法や王の法律に従わない者は即刻、死刑、流刑、財産没収、禁固などの刑を科しなさい。」
27 ああ、私たちが代々信じてきた神はすばらしい方です。主は王に働きかけ、エルサレムの神殿は美しさを取り戻しました。 28 また、王や七人の議官、王室の実力者の居並ぶ前で、私にあのような栄誉をお与えくださいました。私の神、主が共にいてくださったので、私は高い地位を与えられました。それで、いっしょにエルサレムへ帰ろうと指導者たちを説得することができたのです。
エズラとともに帰還した人々
8 アルタシャスタ王の時代に、私とともにバビロンから帰った指導者の名前と家系は次のとおりです。
2-14 ピネハスの一族ではゲルショム。イタマルの一族ではダニエル。ダビデの子孫シェカヌヤの一族ではハトシュ。パルオシュの一族ではゼカリヤと、同行の男子百五十名。パハテ・モアブの一族ではゼラヘヤの子エルエホエナイと、同行の男子二百名。ザトの一族ではヤハジエルの子シェカヌヤと、同行の男子三百名。アディンの一族ではヨナタンの子エベデと、同行の男子五十名。エラムの一族ではアタルヤの子エシャヤと、同行の男子七十名。シェファテヤの一族ではミカエルの子ゼバデヤと、同行の男子八十名。ヨアブの一族ではエヒエルの子オバデヤと、同行の男子二百十八名。バニの一族では、ヨシフヤの子シェロミテと、同行の男子百六十名。ベバイの一族ではベバイの子ゼカリヤと、同行の男子二十八名。アズガデの一族ではカタンの子ヨハナンと、同行の男子百十名。アドニカムの一族では帰国が遅れたエリフェレテ、エイエル、シェマヤと、同行の男子六十名。ビグワイの一族ではウタイ、ザクルと、同行の男子七十名。
レビ人の募集
15 私たちはアハワ川に集合し、そこにキャンプを張って三日間過ごしました。その間に、民と祭司の名簿を調べましたが、レビ人は一人も見当たりませんでした。 16 そこで、指導者のエリエゼル、アリエル、シェマヤ、エルナタン、ヤリブ、エルナタン、ナタン、ゼカリヤ、メシュラムらを呼び集めました。知恵者として定評のあるエホヤリブとエルナタンにも来てもらいました。 17 そして彼らに、カシフヤにいるユダヤ人指導者イドのもとへ出向いてもらい、イドやその兄弟、また神殿奉仕者たちに、エルサレムの神殿で働く祭司を送ってくれるように頼んだのです。 18 その結果、神の恵みで、傑出した祭司シェレベヤと、その子や兄弟たち十八名が来ることになりました。シェレベヤは非常に思慮深い人で、レビの子、イスラエル(ヤコブ)の孫に当たるマフリの子孫です。 19 神はこのほか、ハシャブヤと、メラリの子孫エシャヤとその子、兄弟を二十名、 20 また神殿奉仕者二百二十名を遣わしてくださいました。神殿奉仕者とは、ダビデ王が制定した神殿で働く者の階級で、レビ人を補佐するように任命された者です。これら二百二十名は、それぞれ名前が記録に残されています。
エルサレムに向けて出発
21 さていよいよ、私はアハワ川のほとりで断食を命じ、一人一人が神の前に謙虚になるよう勧めました。そして、これからの道中の無事と家族や持ち物の安全を神に祈りました。 22 道中の敵を恐れて、警護の兵や騎兵をつけるよう王に願い出たりするのは恥だと考えたからです。というのも、かねてから王には、私たちの神を礼拝する者はだれでも守られ、災難は神をないがしろにする者にだけ下ると申し上げていたからです。 23 そこで、私たちは断食して、神の守りを願い求めました。すると神は祈りに答えてくださいました。
24 私は、祭司の中から十二人をリーダーに任命しました。シェレベヤ、ハシャブヤ、そのほか十名です。 25 この人たちには、銀、金、金の器や他の用具などの管理をしてもらうことにしました。このほか、王、議官、長官たち、それに国民がささげた品々の管理を任せました。 26-27 彼らに託す際に金品を量ったところ、銀六百五十タラント(約二万二千キログラム)、銀の器類百タラント(三千四百キログラム)、金百タラント、金の器が二十点で一千ダリク(八・四キログラム)あることがわかりました。このほか、金にも劣らないほど美しい青銅の器が二点ありました。 28 私はまず、神の前で彼らを特別にこの仕事に任じ、次に、備品類や金品など、進んでささげられた宝物の数々を神のものとしてきよめました。
29 「エルサレムに着くまでしっかり守りなさい。向こうに着いたら、一品たりとも欠けることなく、祭司、レビ人、イスラエルの長老たちに渡しなさい。神殿の宝物倉に納めるものだからです。」
30 祭司やレビ人たちは、神殿まで守り通す務めを引き受けました。 31 こうして、一行がアハワ河畔のキャンプをたたみ、エルサレム目指して出発したのは第一の月の十二日のことでした。道中、神は敵や盗賊からお守りくださいました。 32 こうして、私たちは何事もなく、エルサレムに着くことができたのです。
33 到着して四日目、祭司ウリヤの子メレモテ、ピネハスの子エルアザル、ヨシュアの子エホザバデ、ビヌイの子ノアデヤらは金銀や高価な品々を量って、確認しました。この人たちはレビ人でした。 34 一つ一つについて受領書が作成され、金銀の重さが書き留められました。
35 それから、私たち一行は焼き尽くすいけにえをささげました。イスラエルのために雄牛十二頭、雄羊九十六頭、子羊七十七頭を、罪の赦しのためのいけにえに雄やぎ十二頭をささげました。 36 また王の手紙は、軍司令官とユーフラテス川西方の総督たちに渡され、彼らも神殿再建のために援助をしました。
異教徒との結婚の問題とエズラの祈り
9 ところが、そんなある日、ユダヤ人の指導者たちが訪ねて来て、驚くべき報告をしました。ユダヤ人の中には、この地に移り住んだ異教徒のカナン人、ヘテ人、ペリジ人、エブス人、アモン人、モアブ人、エジプト人、エモリ人などの忌むべき風習に染まっている者が多くいるというのです。 2 イスラエル人が異教徒の女と結婚し、息子たちにも異教徒の嫁をとらせていました。聖なる神の民は、こうした結婚によって堕落していたのです。しかも、その張本人が指導者たち自身でした。
3 これを聞いて、あまりのことに私は着物を裂き、髪もひげも引き抜き、打ちのめされた思いで座り込んでしまいました。 4 すると、イスラエルの神を恐れる多くの者が、人々の罪のことで私のもとにやって来て、夕方のささげ物の時まで、私のそばを離れようとしませんでした。
5 とうとう私は、どうしたらよいかわからないまま主の前に出ました。そして、ひざまずき、主に向かって両手を差し伸べ、 6 叫びました。「ああ神様、なんと申し上げたらよいのでしょう。恥ずかしくてとても顔向けできません。私たちの罪は背丈よりも高く積もり、悪行は天空のように際限なく広がっています。 7 私どもの歴史はすべて罪の歴史であり、歴代の王や祭司が異教徒の王の手で葬られたのもこのためです。そのあげく捕囚の身となり、略奪をほしいままにされ、はずかしめを受けました。ごらんのとおりです。 8 しかし、あなたは今、しばしの平和を与えてくださいました。私たち少数の者が捕囚からエルサレムに戻ることをお許しになったのです。奴隷の身に、しばしの喜びと新しいいのちを与えてくださいました。 9 確かに、私たちは奴隷でした。しかし、愛と恵みに富むあなたはそのまま見捨ててはおかず、ペルシヤの王たちが私たちに好意を抱くようにしてくださったのです。彼らは神殿の再建事業を助け、エルサレムをユダの要塞の町として認めてくれました。
10 それにもかかわらず、神様、こんなことになってしまい、なんと申し上げたらよろしいのでしょう。またしても、あなたを捨て、律法を破ってしまいました。 11 私たちの国は、ここに住んでいた民の忌むべき風習によってすっかり汚れていると、預言者たちが警告していました。この地は端から端まで腐りきっています。 12 だからこそ、娘は土着の者と結婚してはならず、息子は土着の娘を妻に迎えてはならない、ささいなことでもこの地の国々とかかわってはならないと、あなたはお命じになっていたのです。そうすれば、国は繁栄し、永久にその富を子孫に伝えることができると約束してくださいました。 13 かつて、私たちの犯した罪の重さに比べてずっと軽い罰とはいえ、捕囚という罰を受けたにもかかわらず、 14 こうして帰国してみれば、またまたあなたの命令に背き、忌むべきことを行う民と結婚しています。今度こそ、このひと握りの生き残りの者さえも、あなたの怒りによって滅ぼし尽くされることでしょう。 15 ああ神様、神様の正しさでさばかれれば、御前に立つこの罪の身に、ひと筋の希望もあろうはずがありません。」
罪を告白する人々
10 ふと気がつくと、神殿の前にひれ伏して涙ながらに祈り、告白をしている私エズラの回りを、男や女、子どもまでもが幾重にも取り囲み、いっしょに泣いていました。
2 エラム族のエヒエルの子シェカヌヤが、まず口火を切って私に言いました。「私たちは神様に背信の罪を犯し、異教徒の女と結婚してしまいました。けれども、まだ希望はあります。 3 私たちは異教徒の妻と離縁し、子どもたちも手放すと、神様の前で約束します。あなたや、神を恐れる人々のご命令に従います。律法を守り行います。 4 どうか力を奮い起こし、これからどうすればよいか指示してください。何でも、おっしゃるとおりにいたします。」
5 そこで私は立ち上がり、祭司、レビ人および全イスラエルの指導者に、シェカヌヤのことばどおり実行すると誓ってほしいと呼びかけました。だれもがうなずきました。 6 そのあと、私は神殿のヨハナンの部屋に入り、飲食をしないで過ごしました。捕囚から帰還した人々の罪を悲しんだからです。
7-8 すぐにユダとエルサレムに布告が出されました。だれでも三日以内にエルサレムに出頭すること、出頭を拒む者は財産を没収され、追放されるという内容のものでした。 9 それで、三日以内の第九の月の二十日には、ユダとベニヤミンの男子は全員やって来て、神殿の広場に座りました。彼らは事の重大さと、折りからの大雨のために震えていました。 10 私は立ち上がり、こう宣言しました。「異教徒の女と結婚したあなたがたは、罪を犯したのです。かつてないほど深刻な、神様の責めを受けています。 11 父祖の神、主に罪を告白しなさい。そして、そのご命令どおりにしなさい。回りにいる異教徒や女たちに近寄ってはなりません。」
12 すると、人々はいっせいに立ち上がりました。「おっしゃるとおりにします。 13 ただ、一日、二日で処理できる事柄でもありません。大ぜいがこの罪深い事件にかかわってしまったからです。雨も激しいので、これ以上ここに立っていられませんが、 14 指導者を通して、お取り調べください。異教徒の妻をめとった者は、所定の時に町の長老や判事を伴って出頭いたします。こうすれば、個々の事例に判決を下し、万事速やかに解決できます。神様の激しい御怒りも、やがて静まるでしょう。」
15 異議を申し立てたのは、アサエルの子ヨナタンとティクワの子ヤフゼヤ、メシュラム、レビ人シャベタイだけでした。
16-19 結局、この件は次のように処理されました。裁判官には氏族の指導者数名と私エズラが任命され、第十の月の一日から第一の月の一日まで調査を続けました。
次に挙げるのは、異教徒の女をめとった祭司の名前です。一同は妻と離縁すると誓い、罪過を認めて、雄羊をいけにえとしてささげました。
マアセヤ、エリエゼル、ヤリブ、ゲダルヤ。 20 イメルの子ハナニとゼバデヤ。 21 ハリムの子マアセヤ、エリヤ、シェマヤ、エヒエル、ウジヤ。 22 パシュフルの子エルヨエナイ、マアセヤ、イシュマエル。ネタヌエル、エホザバデ、エルアサ。
23 レビ人のうちでは、エホザバデ、シムイ。
ケリタとも呼ばれるケラヤ、ペタヘヤ、ユダ、エリエゼル。
24 歌い手ではエルヤシブ。
門衛ではシャルム、テレム、ウリ。
25 一般市民では、パルオシュ氏族のラムヤ、イジヤ、マルキヤ、ミヤミン、エルアザル、マルキヤ、ベナヤ。
26 エラム氏族では、マタヌヤ、ゼカリヤ、エヒエル、アブディ、エレモテ、エリヤ。
27 ザト氏族では、エルヨエナイ、エルヤシブ、マタヌヤ、エレモテ、ザバデ、アジザ。
28 ベバイ氏族では、ヨハナン、ハナヌヤ、ザバイ、アテライ。
29 バニ氏族では、メシュラム、マルク、アダヤ、ヤシュブ、シェアル、ラモテ。
30 パハテ・モアブ氏族では、アデナ、ケラル、ベナヤ、マアセヤ、マタヌヤ、ベツァルエル、ビヌイ、マナセ。
31-32 ハリム氏族では、エリエゼル、イシヤ、マルキヤ、シェマヤ、シメオン、ベニヤミン、マルク、シェマルヤ。
33 ハシュム氏族では、マテナイ、マタタ、ザバデ、エリフェレテ、エレマイ、マナセ、シムイ。
34-42 バニ氏族では、マアダイ、アムラム、ウエル、ベナヤ、ベデヤ、ケルフ、ワヌヤ、メレモテ、エルヤシブ、マタヌヤ、マテナイ、ヤアサイ、バニ、ビヌイ、シムイ、シェレムヤ、ナタン、アダヤ、マクナデバイ、シャシャイ、シャライ、アザルエル、シェレムヤ、シェマルヤ、シャルム、アマルヤ、ヨセフ。
43 ネボ氏族では、エイエル、マティテヤ、ザバデ、ゼビナ、ヤダイ、ヨエル、ベナヤ。
44 以上が異教徒の女をめとった者たちです。その多くが妻との間に子どもがありました。
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