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Bible in 90 Days

An intensive Bible reading plan that walks through the entire Bible in 90 days.
Duration: 88 days
Japanese Living Bible (JLB)
Version
申命記 23:12-34

12 用を足すときは陣営の外に出なさい。 13 武器とくわを持って行き、穴を掘って用を足したら、きれいに土をかけます。 14 陣営内はいつも清潔にしておきなさい。あなたがたを守り、敵を負かそうと、主がその中を歩まれるからです。見苦しいものをごらんになって、主の心が離れないように気をつけなさい。

逃亡奴隷の保護

15-16 逃げて来た奴隷を、むりやり主人のもとへ引き渡してはいけません。決してしいたげず、どこでも好きな所に住まわせなさい。

神殿娼婦、男娼について

17-18 イスラエルの女子は神殿娼婦になってはいけません。イスラエルの男子も、神殿男娼になってはいけません。そのようなことで得たものを主にささげてはいけません。主はそれらのことを憎まれるからです。

利息について

19 イスラエル人には、利息を取って物を貸してはいけません。金銭、食物、そのほかどんなものについてもです。 20 外国人ならかまいませんが、イスラエル人からはだめです。兄弟であるイスラエル人から利息を取ったりするなら、約束の地において、主に祝福されません。

誓いについて

21 あなたの神、主に誓いを立てたら、すぐ実行しなさい。どんなことでも、ぐずぐずとあとに延ばしてはいけません。誓いを破るのは罪です。 22 誓いを取り消せば、罪にはなりません。 23 誓った以上、そのとおり実行するよう努めなさい。みずから主に誓ったのですから責任を取りなさい。

人の畑の作物について

24 人のぶどう園に入って好きなだけ食べるのはかまいませんが、持ち帰ってはいけません。 25 麦畑でも同じです。そこで食べる分だけ手で摘むのはかまいませんが、かまで刈り取ってはいけません。

離婚と再婚について

24 妻のことで何か恥ずべきことがあり、気に入らないことがあったら、離縁状を渡して去らせなさい。 彼女が再婚し、 その夫からも離縁されるか死別した場合、 前の夫は彼女と再婚できません。彼女は汚されているからです。そんなことをしたら、あなたの神、主が相続地として与えてくださる地に罪を持ち込むことになります。

配慮すべき人々

新婚の男子は兵役やその他の務めを免除されます。一年間は家にいて、妻を喜ばせなければなりません。

ひき臼を担保に取ってはいけません。粉がひけなくなったら、毎日の食事ができなくなります。 また、同胞のイスラエル人をさらって奴隷にしたり売り飛ばしたりする者は死刑に処せられます。そのような罪悪は除き去りなさい。

ツァラアトの場合は、祭司の言うとおりにしなさい。どうすればよいかは、すべて祭司に教えてあります。 エジプトからの道中、主がミリヤムになさったことを思い出しなさい。

10 物を貸すときは、担保の品を取るために、相手の家にずかずかと入り込んではいけません。 11 相手が持って来るのを外で待ちなさい。 12-13 その人が貧しくて、外套しか担保として出せない場合は、夜の間はそれを返してやりなさい。あなたがそれを掛けて寝てはいけません。返してもらった人は、これで寒さをしのげると感謝するでしょう。主はあなたの正しい行いをちゃんと認めてくださいます。

14-15 貧しい使用人を過酷に働かせてはいけません。イスラエル人でも町に住む外国人でも同じです。日が暮れないうちに、その日の賃金を払いなさい。貧しい人はすぐにでも金が必要なのです。あまりひどい扱いをすると、その人があなたのことを主に訴え、あなたがとがめを受けることになります。

16 父親が子どもの罪で死刑になることはなく、子どもも父親の罪で死刑になることはありません。人が死刑になるのは自分の罪のためです。

17 外国からの移住者や身寄りのない子を正当に扱いなさい。借金のかたに未亡人の外套を取ってはいけません。 18 あなたも、エジプトでは奴隷だったではありませんか。主が助けてくださったから、今はこうしていられるのです。そのことを忘れないためにも、気の毒な人には親切にしなさい。

19 刈り入れをし、畑に一束置き忘れて来たら、わざわざ取りに戻らず、移住者や身寄りのない子、未亡人のために残しておきなさい。そうすれば、あなたの神、主があなたによくしてくださいます。 20 オリーブの実を打ち落とすときも同じです。あとでもう一度、残りを打ち落としに行ってはいけません。移住者や身寄りのない子、未亡人のために残しておきなさい。 21 ぶどう園のぶどうもそうです。落ちた実を拾い集めたりせず、貧しい人のために残しておきなさい。 22 エジプトで奴隷だったことを思い起こしなさい。以上のことを命じるのもそのためです。

むち打ちの刑について

25 1-3 人々の中に争いがあり、どちらかが裁判でむち打ちの刑と決まったら、裁判官は自分の前に罪人を伏させ、罪の程度に応じて、適当な回数だけ打ちなさい。ただし最高は四十回で、それ以上は絶対に打ってはいけません。あまりにきびしい刑を科して、同胞が不当に扱われないためです。

脱穀する牛への配慮

脱穀をしている牛に口かせをはめてはいけません。

家名を残すための規定

息子がないまま死んだ人の妻は、夫に兄弟がいる場合はほかの者と再婚はできません。必ず夫の兄弟と結婚するのです。 そして、二人の間にできた長男に前の夫の名を継がせ、その家が絶えないようにしなさい。 兄弟が結婚したがらず、義務を果たさないときは、町の長老に、『夫の兄弟は夫の名を残そうとせず、私と結婚してくれません』と訴え出なさい。 長老はその男を呼んで話し合います。それでも頑として承知しないなら、 長老の見ている前でその男に近寄り、くつを脱がせ、顔につばを吐いて言ってやりなさい。『兄弟の家を立てないような男は、こうされるのよ。』 10 彼の家は後々、『くつを脱がされた者の家』と呼ばれます。

夫のけんかに際して

11 二人の男がけんかをし、一方の男の妻が自分の夫を助けようとして相手の男の急所をつかんだときは、 12 その女の手を切り落としなさい。

正確なはかり

13-15 取り引きには正確なはかりを使い、正直に量りなさい。そうすれば、主が与えてくださる地でいつまでも幸せに暮らせます。 16 目盛りをごまかす者は主に嫌われます。

アマレク人への報復

17 エジプトからの道中でのアマレク人の仕打ちを、決して忘れないようにしなさい。 18 神を恐れず、ひきょうにも彼らは、疲れ果てて列のうしろに離れてしまった者たちに襲いかかったのです。 19 あなたの神、主が約束の地で敵を破り、あなたがたが安心して住めるようになったら、アマレク人をすべて打ち滅ぼし、その名を完全に葬り去りなさい。どんなことがあっても必ずそうしなさい。

初物と十分の一のささげ物を供えるとき

26 約束の地を征服し終え、そこに住むようになったら、 2-3 聖所で、毎年の収穫の初物を主にささげなければなりません。かごに入れたささげ物を、その時、任に就いている祭司に渡し、『これは、主が先祖に約束された地に私たちを連れて来てくださったことへの感謝のしるしです』と言いなさい。 祭司はかごを受け取り、祭壇の前に置きます。

それから、あなたの神、主の前でこう告白しなさい。『私の先祖は、エジプトへ避難したアラム人の移住者です。初めは少人数でしたが、エジプトにいる間に大きな強い国民となりました。 6-8 そのためにひどい虐待を受け、主なる神に必死に助けを求めたのです。その叫びを聞き、苦しみあえいでいるさまをごらんになった主は、大きな奇跡を起こしてエジプトから救い出してくださいました。エジプト人の目の前で、目をみはるようなしるしと不思議を次々となし、 ついに私たちを、この乳とみつの流れる地に連れて来てくださったのです。 10 主よ、ごらんください。この土地から採れた初物でございます。』次に、主の前にそれを供え、礼拝しなければなりません。 11 そのあと、あなたに与えられたすべての良きものを感謝して食べなさい。家族はもちろんのこと、レビ人やイスラエルに住む外国人といっしょに祝いなさい。

12 三年ごとに、特別な十分の一のささげ物をします。その年は十分の一のささげ物をみな、レビ人、在留外国人、身寄りのない子、未亡人に分け与えて、彼らの必要を満たすのです。 13 そうして、主の前で言いなさい。『ご命令どおり、十分の一のささげ物をみな、レビ人や在留外国人、身寄りのない子、未亡人に分け与えました。すべて教えられたとおりに行い、忘れたことは一つもありません。 14 喪中など、礼拝規定で汚れているとみなされる時は、十分の一のささげ物にさわりませんでした。また、そのうちのほんの少しでも死人に供えたことはありません。いつも私の神、主にお従いし、ご命令はすべて守りました。 15 どうか、天の聖所からごらんになり、お約束どおり私たちに与えられた地を祝福し、乳とみつの流れる地にしてください。』

主の聖なる民

16 今日、あなたの神、主がお与えになるこれらすべての律法に心から従いなさい。 17 あなたは今日、イスラエルの主こそほんとうの神であり、これからは主に従い、そのおきてと命令と定めを守り、あなたのことばに聞き従うと断言しました。 18 そこで主は、こう宣言なさいました。『すでに約束したとおり、あなたはわたしの宝の民だ。すべてのおきてを守るなら、 19 あなたを他のどの国よりもすばらしい国とし、称賛の的となるようにする。そしてすでに約束したとおり、あなたを、あなたの神、主の聖なる民とする』と。」

エバル山に建てる記念碑

27 さらに、モーセとイスラエルの長老たちは、民に次のような指示を与え、そのとおり行うよう命じました。 2-4 「ヨルダン川を渡り、約束の地、乳とみつの流れる地に入ったら、川底から丸い石を取り、川向こうのエバル山に記念碑を建てなさい。石の表面には石灰を塗り、神様の律法のすべてのことばを書き記しなさい。 5-6 またそこに、主のために祭壇を築きなさい。自然のままの丸い石を積み重ね、その上で、焼き尽くすいけにえをささげるのです。 さらに和解のいけにえをささげ、あなたの神、主の前で喜び祝いなさい。 重ねて言いますが、記念碑にこの律法のことばをすべてはっきりと書き記しなさい。」

のろいの宣言

それから、モーセとレビ人の祭司たちとは、イスラエルのすべての民に呼びかけました。「みんな、よく聞きなさい。今日、あなたがたは主の民となりました。 10 だから今日から、主の御声に聞き従い、今日、私が与える律法を行いなさい。」

11 その日、モーセは民に命じました。 12 「約束の地に入ったら、シメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ヨセフ、ベニヤミンの各部族は、ゲリジム山に立って祝福を告げ、 13 ルベン、ガド、アシェル、ゼブルン、ダン、ナフタリの各部族は、エバル山に立ってのろいを告げなさい。 14 それから、レビ人が両者の間に立って全国民に向かって宣言しなさい。

15 『隠れて、彫像や鋳像を造って拝む者はのろわれる。主は人間が造った神々を憎まれるからだ。』民はみな、『アーメン』(「そのとおりです」「そうしてください」の意)と答えなさい。

16 『親を侮辱する者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

17 『隣人の土地との境界線を移す者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

18 『盲人の弱みにつけ込む者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

19 『在留外国人、身寄りのない子、未亡人などに不正を働く者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

20 『父の妻(義理の母)と寝る者はのろわれる。彼女は父親のものだからだ。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

21 『獣姦をする者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

22 『異父姉妹であれ異母姉妹であれ、自分の姉妹と寝る者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

23 『妻の母と寝る者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

24 『ひそかに殺人を犯す者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

25 『報酬をもらって、罪のない人を殺す者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

26 『この律法を守らない者はのろわれる。』民はみな、『アーメン』と答えなさい。

従う者への祝福

28 今日、私が与えるこの主の律法をすべて守り行うなら、あなたの神、主は、あなたを世界中で最もすぐれた民とし、 2-6 次のような祝福をお与えになります。

あなたは町の中でも外でも祝福され、多くの子ども、作物、羊や牛、くだものやパンに恵まれます。戦いや仕事に出て行くときも帰って来るときも祝福されます。

主はあなたの敵を撃退し、彼らが束になってかかってきても、くもの子を散らすように追い散らします。 主は約束の地において、良い収穫をあげ、丈夫な牛が生まれ、あなたのすべての手のわざが祝福されるように守ってくださいます。 あなたの神、主に従い、主の道に歩むなら、あなたは聖なる民としていただけます。 10 世界中の国々は、あなたが主のものであることを知って恐れるでしょう。

11 主は約束どおり、多くの子どもたちを与え、家畜や作物の実りに至るまで祝福してくださいます。 12 天の雨の倉を開き、豊かな収穫をもたらす雨を季節ごとに降らせてくださるのです。すべてが順調にいくのであなたは栄え、多くの国に貸し与えるようにはなっても、借りることはありません。 13 今日、私が与えるあなたの神、主の律法に従い、それを守り行うなら、どの国より上に立つ国にされるでしょう。 14 ただし、それはみな、私が与える律法を忠実に守るかどうかにかかっています。だから、絶対にほかの神々に仕えてはいけません。

背く者へののろい

15-19 もし、主の言われることを聞かず、律法に従わないなら、あなたは必ずのろわれます。町の中でも外でものろわれ、くだものやパンに不自由し、子どもを授からず、作物の実りも乏しく、牛や羊まで減っていきます。出て行くときも帰って来るときも、よくないことばかり起こります。

20 主が自らのろいをお下しになるからです。混乱に陥り、なすこと全部が失敗して、最後には滅びます。主を捨てて悪を行った結果です。 21 これから占領する地で、主は疫病をはやらせ、難なくあなたを滅ぼしてしまわれます。 22 あなたは、結核、熱病、伝染病、戦争、さらに黒穂病によって打たれます。

23 また、天は青銅のように堅く閉じて雨を降らせず、地は鉄のように堅くしまり、作物を実らせません。 24 日照りで国土が干上がり、猛烈な砂嵐が荒れ狂って、生き残る者は一人もありません。

25 勢い込んで戦いに出ても、主に見離されているので、たちまち総くずれし、みじめに敗走することになります。そうなったら、地上のすべての国々にとっていい見せしめになるでしょう。 26 戦死者の死体が鳥や野獣のえじきとなっても、追い払う者さえいません。

27 また主は、エジプトの皮膚病、できもの、腫瘍、壊血病、疥癬によってあなたを打ち、いやされることはありません。 28 恐怖で気が転倒し、何が何だかわからなくなり、パニック状態に陥ります。 29 盲人が暗闇で手探りするように、真昼の明るい所でも手探りしなければ歩けません。何をしてもうまくいかず、痛めつけられ、略奪されるばかりなのに、だれも助けてくれません。

30 婚約者を奪われ、自分が建てた家には他人が住み、自分が育てたぶどう園の実を他人が食べるようになります。 31 自分の牛が目の前で殺されても、その肉の一片さえもらえません。目の前でろばが連れ去られても、黙って見ているだけで、取り返すことはできません。羊がみな敵に奪われても、だれも守ってくれません。 32 目の前で、息子や娘が奴隷に売られます。いくらかわいそうだと思っても、助けることができません。 33 名前さえ聞いたこともない民が、あなたが汗水流して育てた作物を食べ、あなたを痛めつけます。 34 見ることすべて悲しいことばかりで、心痛のあまり気がおかしくなります。 35 さらに主は、あなたをつま先から頭のてっぺんまで、できものだらけにされるでしょう。

36 主は、あなたも王も国外追放にし、先祖のだれも知らなかった地へ追いやります。そこでは、木や石の神々を拝むしかありません。 37 こうして主に追い払われ、国々の恐怖、物笑いの種とされるのです。

38 いくら種をまいても、いなごが食べてしまうので、収穫はわずかです。 39 ぶどう園を作り、せっせと手入れしても、虫に食い荒らされ、実を食べることもぶどう酒を飲むこともできません。 40 オリーブの木はどこにでもありますが、実が熟さないうちに落ちてしまうので、体に塗るほどのオリーブ油さえ採れません。 41 息子や娘はあっという間に連れ去られ、奴隷になります。 42 いなごは、木といわずぶどうといわず、あらゆるものを食い尽くします。 43 在留外国人がますます金持ちになっていく一方、あなたはますます貧しくなります。 44 物を貸すのは彼らで、あなたではありません。外国人のほうが恵まれ、あなたより優位に立ちます。

45 あなたの神、主の言われることを聞かないと、これらののろいが次々に降りかかり、ついには滅ぼされます。どこにも逃げ場はありません。 46 これらのことはみな、あなたがたと子孫への警告なのです。 47-48 何の不自由もなく守っていただきながら、主をほめたたえようとしなければ、敵の奴隷にされます。敵に攻められ、飢え渇き、着る物もなく、あらゆる不自由を忍ばなければなりません。絶対にはずせない鉄のくびきをはめられ、最後には全滅するのです。

49 主は遠く離れた国を立ち上がらせ、わしが飛びかかるように、あなたを襲わせます。その民は聞いたこともないことばを話し、 50 子どもだろうが老人だろうが容赦せず、どう猛で怒りに燃えています。 51 家畜も農産物も食い尽くされ、イスラエルでは麦も新しいぶどう酒もオリーブ油も底をつき、牛や羊もいなくなります。 52 町々は包囲され、頼みの高い城壁もついにくずれ落ちる日がきます。 53 激しい包囲攻撃の中で、わが子の肉さえ食べるほどの食糧難に見舞われます。 54 ふだんは優しい男でさえ、兄弟や妻はおろか子どもにまでむごい仕打ちをします。 55 町の中には食べる物が何もなくなり、飢えをしのぐためにわが子の肉を食べるばかりか、それを一人占めにしようとする者さえ出るでしょう。 56-57 足を地面に着けようともしないほどの淑女が、愛する夫や子どもたちと分け合おうともせずに、自分の産んだ子の肉を一人で食べてしまいます。敵の包囲攻撃のために町中が恐ろしいききんに陥り、死ぬほど苦しい目に会うからです。

58-59 この書にあるすべての律法に従わず、主の輝かしく恐るべき御名をあがめようとしないなら、あなたも子孫たちも、絶えず疫病に苦しめられるでしょう。 60 あの恐ろしいエジプトの病気を、主がはやらせるのです。疫病は国中に広がります。 61 それだけではありません。主は、この書にも書いてない、ありとあらゆる疫病や災いを下し、ついにはあなたがたを滅亡させるでしょう。 62 星の数ほどいるあなたがたも、ほんの一握りが生き残るだけです。主の御声に聞き従わなければ、必ずこのとおりになります。

63 かつて主があなたがたの幸せを願い、その数を増やすことを喜ばれたように、その時には、あなたがたを滅ぼすことを喜ばれるでしょう。一人もイスラエルには残れません。 64 世界の果てから果てまで追い散らされます。そこで、あなたも先祖も知らなかった、木や石でできた外国の神々を拝むのです。 65 一時も安心できず、不安と絶望に打ちのめされ、悲しみと恐れのあまり体はやせ衰えてしまうでしょう。 66 いつも死の危険にさらされ、昼も夜も、恐ろしさのあまり生きた心地もしません。明日のいのちさえわからないのです。 67 朝がくると、『夜になればいいのに』と言い、夜になれば、『朝がくればいいのに』とため息をつきます。そう言わずにはいられないほど、恐ろしいことばかり起こるのです。 68 もはや行くこともないだろうと言われたエジプトへ、主は船で人々を連れ帰ります。そこで自分を奴隷として敵に身売りしようとしても、買ってくれる者もいません。」

モアブでの契約

29 神である主がホレブ山(シナイ山)でイスラエル人と結ばれた契約を、モーセがもう一度語ったのは、モアブ平原においてでした。 2-3 モーセはすべての民を集めて言いました。「皆さんは、主がエジプトで王とその国民に下された大きな災害と、驚くべき奇跡とを目の当たりにしました。 それなのに、今までまるで悟らず、見る目も聞く耳も持ちませんでした。 荒野を放浪した四十年間を振り返ってみなさい。その間、衣服は古びず、履き物もすり切れなかったではありませんか。 主は、あなたがたが定住して、パンを作る麦を植えたり、ぶどう酒や強い酒を作るぶどうの木を育てたりするのをお許しになりませんでした。それは、あなたがたの世話をしてきたのがあなたがたの神、主であることをわからせるためです。

ここへ来た時、ヘシュボンの王シホンとバシャンの王オグが戦いをしかけてきました。私たちは彼らを打ち破り、 その領地を、ルベン族とガド族とマナセの半部族に与えました。 ですから、この契約を守りなさい。あなたがたのすることがみな、栄えるためです。

10 族長も、国民も、裁判官も、行政官もみな、主の前に立っています。 11 妻子も、在留外国人も、たきぎを割り、水をくむ下働きの者までも含め全員です。 12 今日ここに立っているのは、主と契約を結ぶためです。 13 先祖のアブラハム、イサク、ヤコブに約束されたとおり、今日、主はあなたを神の民とし、またご自分があなたの神となられるためです。 14-15 この契約は、今、主の前に立っている者とだけでなく、イスラエルの子孫全員と結ばれます。

16 エジプトでどんなみじめな生活をしたか、そこを出てからは、敵の領地を通りながら、いかに安全に過ごしてきたか、今さら言うまでもないでしょう。 17 木、石、銀、金でできた異教の偶像も、いやと言うほど見ました。 18 あなたがたの中に、個人だろうが家族だろうが部族だろうが、主に背を向け、外国の神々を拝みたいと言いだす者が出たら気をつけなさい。それは、渋くて毒のある実しか結ばない根を植えるのと同じです。

19 こののろいのことばを聞きながら、『何と言われたって、やりたいようにやるだけだ。大丈夫、絶対にうまくいく』などとうそぶいているなら、 20 主は決してお赦しになりません。そのような者は激しいねたみと怒りを買うだけです。この書に書かれたすべてののろいが降りかかり、地上から永遠に消し去られてしまうでしょう。 21 主はその者をイスラエルの全部族から除外し、契約の違反者に下ることになっている、すべてののろいを下されるのです。 22 その結果、子孫たちや遠くから来た外国人が、ひどい災害や疫病のつめ跡をまざまざと見ることになるでしょう。 23 全土が塩分を含んだアルカリ性の荒れ地となり、種もまけず収穫もなく、一本の草木も生えません。まるで、主の怒りによって滅ぼされたソドム、ゴモラ、アデマ、ツェボイムのようになってしまいます。

24 『こんなひどいことをするとは、いったいどういうわけか。それも特別に目をかけていた国に、なぜ主はこれほどまでに怒りを燃やすのか』と、国々の民は不思議がるでしょう。 25 答えはこうです。『彼らの先祖の神が昔、彼らをエジプトから助け出し、特別な契約を結ばれたのに、彼らのほうからその契約を破った。 26 はっきり禁止されていたのに、ほかの神々を拝んだからである。 27 それで主は激しく怒り、前もって警告してあったすべてののろいを下された。 28 彼らを一人残らずこの国から追い出し、情け容赦なく外国へ追いやったのである。彼らは今もまだ故国に帰れず、そこに住んでいる。』

29 主はすべてのことをお示しになったわけではありません。確かに、主だけがご存じの秘密もあります。しかし、はっきり示されたことには、私たちも子孫も永遠に従わなければならないのです。

主に立ち返るなら

30 これらのことがみな起こり、外国へ追いやられても、絶望してはいけません。その時にはもう一度、この祝福とのろいのことをよく考えなさい。 そしてあなたの神、主のもとに立ち返りたいなら、今日、私が与える律法に、あなたも子どもたちも心から従いなさい。 そうすれば主は、囚われの身から救い出してくださいます。あなたをかわいそうに思い、いったんは散り散りに追いやった国々から集めてくださるのです。 4-5 たとえ地の果てにいようと、心配はいりません。主は必ず見つけ出し、あなたの先祖の地に連れ戻します。そして国を取り戻したら、先祖たちの時よりも、さらに祝福され、もっとよくしていただけるでしょう。 あなたも、子どもたちも、孫たちもみな、心をきよめられ、心から主を愛するようになり、イスラエルは生き返るのです。 7-8 主のもとに立ち返り、今日、私の命じる戒めをすべて守るなら、主はのろいを取り去り、あなたを憎んで迫害する敵に、それをそのまま下します。 反対に、あなたのすることは再び栄えるようになります。子どもたちに恵まれ、家畜はどんどん増え、豊かな収穫をあげるでしょう。昔の先祖たちのように、あなたも心に留めていただけるからです。 10 この律法の書にある戒めを守り、主に立ち返るなら、主は必ず喜んでくださいます。

11 これらの律法を守るのは決してむりなことではありません。 12 この律法は手の届かない天にあるわけではないからです。あなたは、聞こうにも聞こえず、守ろうにも守れず、かといって地上に届けてくれる者もいないと、途方にくれることはありません。 13 また、だれも伝えてくれないほど遠い海のかなたにあるわけでもありません。 14 むしろ、いつでも守れるように、すぐ近くに、あなたの唇、あなたの心にあるのです。

15 いいですか、これは生きるか死ぬかの問題です。主に従って生きるか、従わないで死ぬかの、どちらかしかありません。 16 私は今日、主を愛し、その道に従い、律法を守るようにと命じました。そのとおりにすれば生きることができます。主はあなたと、もうすぐあなたのものになる地とを祝福し、大きな国民としてくださるでしょう。 17 しかし、心が離れ、その教えに耳も傾けず、外国の神々を拝んだりすれば、 18 今はっきり断言しますが、必ず滅びます。あなたのものになる地で、いつまでも幸せに生きることはできません。 19 さあ、天と地が証人です。どちらを選びますか。生きることですか、それとも死ぬことですか。祝福ですか、のろいですか。もちろん、あなたのためにも子孫のためにも、生きるほうを選ぶべきです。 20 主はあなたのいのちです。あなたの神、主を愛し、信頼し、ご命令に従いなさい。そうすれば、先祖アブラハム、イサク、ヤコブに約束された地で平安に生きられます。」

後継者ヨシュアの任命と律法朗読の指示

31 1-2 モーセはさらにことばを続けました。「私はすでに百二十歳です。これ以上あなたがたを指導することはできません。それに、ヨルダン川を渡ってはならないと主から言われています。 これからは、主ご自身があなたがたを導き、川向こうの国々を滅ぼされます。そこを征服するための新しい司令官は、主が告げられたようにヨシュアです。 エモリ人の王シホンやオグと戦った時のことは忘れていないでしょう。主はその国々にも同じようにされます。 完全にあなたがたの自由になるようにしてくださるので、命令どおり、必ず滅ぼしなさい。 心を強くもち、勇敢に戦いなさい。恐れてはいけません。おじけづいてはいけません。主が味方なのです。主は絶対に、あなたを裏切ったり見捨てたりなさいません。」

ここで、モーセはヨシュアを呼び、イスラエル全国民の前で命じました。「心を強くもち、勇敢にふるまいなさい。あなたに、約束の地へ民を導き入れる務めを与えよう。そこを征服するのを見届けなさい。 主が味方だから、恐れてはならない。主はいつも先頭に立ち、途中で見放すことも見捨てることもなさらないのだ。」

それから、モーセは以上の律法を書き記し、十戒の入った箱(契約の箱)をかつぐレビ人の祭司と、長老とに渡しました。 10-11 この律法を、七年目ごとの負債免除の年の仮庵の祭りに、全国民が聖所で主の前に集まった時、読み聞かせるのです。 12 そのことについて、主はモーセにこう命じました。「男も、女も、子どもも、在留外国人も全員集めて、主の律法を読み聞かせなさい。どのように生きることをわたしが望んでいるかを彼らに学ばせるのだ。こうして、わたしを大切にし、忠実に律法を守ることをくり返し教えれば、 13 今この教えを知らない子どもたちも、約束の地に住む間、主をどのように敬うかを学ぶだろう。」

14 このあと主はモーセに、「いよいよあなたの最期が来た。これからのことを指示するから、ヨシュアを幕屋(神がイスラエルの民と会う場所)に来させなさい」と告げました。二人は命じられたとおり、主の前に立ちました。

15 すると、幕屋の入口に大きな雲が現れ、その中から主の声がありました。 16 「モーセよ、あなたは死んで先祖の仲間に加えられる。そのあとこの民は、約束の地で外国の神々を拝むようになる。わたしのことなどすっかり忘れ、平気で契約を破るだろう。 17 そうなれば、黙っているわけにはいかない。彼らを見捨て、顔をそむけてしまおう。次々と恐ろしい目に会い、もうだめだという時、ようやく彼らは気がつき、『神様はもう私たちの味方ではない』と言うだろうが、すでに手遅れだ。 18 あれほど禁じたのに外国の神々を拝む者には、わたしもきっぱりと背を向けるだけである。

19 その警告のために、次の歌を書き記しなさい。 20 彼らの先祖に約束した乳とみつの流れる地で順調にいき、ぜいたくに慣れてくると、彼らはわたしをうとみ、平然と契約を破り、外国の神々を拝むようになるからだ。 21 そしてついに、大きな災いが襲うのだ。その時、代々歌い続けられたこの歌を聞き、どうしてそんなことが起こったのか思い知るだろう。この民がどんな民か、約束の地に入る前からわたしははっきり知っている。」

22 その日モーセは、歌を書き記し、イスラエルの国民に教えました。

23 それから主は、ヌンの子ヨシュアに、「強く、勇敢な者でありなさい。約束の地にイスラエルの民を導き入れなさい。わたしはいつもあなたと共にいる。」と命じました。

24 モーセはすべての律法を書き終えると、 25 十戒の入った箱をかつぐレビ人に、 26 この律法を箱のそばに置き、民への厳粛な警告とするよう指示しました。

27 「あなたがたが反抗的で強情であることはわかっている。こうして私がいっしょにいてさえ主に反抗するのだから、私が死んだらどうなることかわかったものではない。 28 さあ、部族の長老、高官を全員集めなさい。天と地とを証人に立てて、言っておきたいことがある。 29 私の死後、あなたがたはきっと堕落し、主の命令に背くだろう。主を怒らせるような悪いことをし、その報いで結局は破滅を招くのだ。」

30 それでモーセは、イスラエルのすべての民に聞こえるように、次の歌を初めから終わりまで歌いました。

モーセの歌

32 天よ、地よ、じっと耳をすませ、私のことばに。
こぬか雨や露のように静かに、
若草をぬらす雨のように心地よく、
山腹を駆ける夕立のように激しく、
私のことばは下る。
さあ、主の偉大さを告げよう。
主は、この上なくすばらしい方。
岩のように堅く、なさることはみな完全で正しく、
何事にも公平で忠実な方。
主はいつも潔白な方。
しかし、イスラエルは堕落し、罪に汚れてしまった。
強情で曲がったことばかりする。
もはや神の民ではない。
これが主への恩返しか。
愚かな民よ。
神は父親ではなかったか。
あなたの造り主ではなかったか。
あなたを強く育て上げた方ではなかったか。
昔を思い出せ。
父や老人に聞けば、すべてがはっきりするだろう。
世界を造られた時、
神は天使を遣わし、国々を監督させた。
だが、イスラエルは特別だ。
神ご自身のものだからだ。
10 獣の遠ぼえの聞こえる寂しい荒野を行く時、
神はまるで自分の目のようにイスラエルを守られた。
11 わしが翼を広げ、ひなを乗せて飛ぶように、
神はその国民を、翼に乗せて運ばれる。
12 主だけがイスラエルを指導し、
国民が外国の神々を知らずにいた時、
13 丘は豊かな実りを約束し、
ゆるやかに起伏する畑は肥えていた。
岩からはちみつが、石地からオリーブ油が採れた。
14 ほかにも、乳と肉、バシャンの極上の雄羊と雄やぎ、
最良の小麦、あわ立つぶどう酒と、
何でも欲しいだけあった。
15 イスラエルはじきに満腹し、丸々と太った。
ぜいたくに慣れて高慢になり、
自分を造った神を捨て、
救いの岩を軽んじた。
16 イスラエルは外国の神々のあとを追い、
神の激しい怒りを燃えさせた。
17 あろうことか、外国の神々、
それまで拝んだこともない神々に
いけにえをささげた。
18 生みの親である岩をけとばし、
いのちを与えてくれた神を忘れるとは。
19 神は憎しみに燃えた。
自分の息子、娘たちに侮辱されたのだ。
20 ついに神は言われた。
「強情で不信仰な者ども、
もうわたしは知らない。
どんなことになるか見ているがいい。
21 恨みを買ってでも、まやかし物の偶像を拝みたいのか。
ならば報いを与えよう。
あなたを捨て、
無知な異教の諸国民に救いを与えるから、
さんざん恨みごとを言うがいい。
22 わたしの怒りの炎は燃え上がり、
地とその産物を焼き尽くし、
山々をなめ尽くす。
23 息つくまもなく災いを下し、
次々と矢を放ち、射倒そう。
24 飢えと熱病と不治の病で痛めつけてもかまわない。
滅ぼしてしまおう。
野獣が彼らを八つ裂きにし、
毒蛇は獲物を求めて地をはい回る。
25 外には敵の剣、内には恐れ。
老人も若者も、乳飲み子さえも逃れられない。
26 あげくは、遠い国へ散り散りに追いやる。
そこに彼らがいたことさえ忘れさせるために。
27 だが、それでは敵の思うつぼだ。
『われわれがイスラエルを滅ぼした。
主なんかじゃない』と大言壮語させることになる。」

28 イスラエルは愚かな国、知恵のない、わからず屋。

29 ああ、少しでも知恵があり、ものわかりがよかったら、

自分の末路を見きわめることもできたろうに。
30 彼らの岩である主が見捨てず、
滅ぼそうとされなかったら、
一人の敵が千人を追い散らし、
二人が万人を敗走させることもなかったろうに。
31 この岩にまさる岩はどこにもない。
敵も、神々への祈りがむなしいことを知っている。
32 彼らの行いは、ソドム、ゴモラの人たちと同じで、
苦々しい毒がある。
33 彼らの飲むぶどう酒はまむしの毒液だ。
34 「だがイスラエルは、わたしの取っておきの国民、
倉に納めた宝だ。
35 復讐はわたしの務め、
イスラエルの敵には罰を下す。
判決はすでに下った。」
36 神はイスラエルをさばき、
彼らの失敗を優しくかばわれる。
奴隷も自由人も力が衰えていくのを見て、
37 こう言われる。
「ほかの神々はどこへ行った。
頼みの岩はどうしたのだ。
38 あぶら身やぶどう酒をささげた神々はどうなったのか。
さあ、神々を奮い立たせて助けてもらうがいい。
39 どうだ、よくわかったか。
ほんとうの神はわたしだけなのだ。
殺すも生かすも、
傷つけるのも癒やすのも、思いのまま。
わたしの手から救い出せる者はいない。
40-41 手を天に差し伸べ、わたしの存在をかけて誓おう。
きらめく剣をとぎすまし、敵に刑罰を下す。
42 矢は血に酔いしれ、剣は肉と血をむさぼる。
刺し殺され、捕らわれた者の肉と血を。
敵の頭は血にまみれる。」
43 異教の国民よ、神の国民をたたえよ。
神は彼らのかたきを討ち、
御国と民をきよめられたから。

44-45 モーセはヨシュアとともにこの歌を歌い終えると、 46 人々に命じました。「今日与えた律法をすべて心に留め、子どもたちに教えなさい。 47 この律法は、ただ意味もなくことばを並べてあるのではありません。あなたがたのいのちそのものです。この律法を守れば、ヨルダン川の向こうの、これから占領する地で、長く生きることができる。」

48 同じ日、主はモーセに告げて語りました。 49 「エリコに向かい合った、モアブのアバリム高地にあるネボ山に登りなさい。頂上から、わたしがイスラエル人に与えるカナンの国を見渡すのだ。 50 兄のアロンがホル山で死に、先祖の仲間入りをしたように、あなたもその国を見たら、先祖の仲間入りをしなければならない。 51 ツィンの荒野のメリバテ・カデシュの泉でしたことの報いだ。あの時あなたは、わたしの神聖さを人々に示さなかった。 52 だから、約束の地を目の前にしながら、入って行くことはできない。」

モーセの祝福のことば

33 次にあげるのは、神に立てられた忠実な指導者モーセが、死を目前にしてイスラエルの人々を祝福した時のことばです。

「主はシナイ山でわれわれのところに来られ、
セイル山からご自身を現し、
無数の天使に囲まれ、
パラン山から光を放たれました。
その右手には炎が燃えさかっていました。
ああ主は、どんなに深く民を愛しておられることか。
聖徒はあなたの腕にしっかりと抱かれています。
主よ、彼らはあなたの跡に従い、御告げを受けました。
私が伝えたあなたの御教えは、何よりも大切な宝です。

主は部族の指導者たちに選ばれ、

エルサレム(エシュルン)で王(神)となられました。」
「ルベン族はいつまでも滅びず、その数も増すように。」

ユダ族への祝福のことば。

「主よ、ユダ族の叫びをお聞きください。
決して彼らをイスラエルから切り離さず、
彼らの敵と戦ってください。」

レビ族への祝福のことば。

「ウリムとトンミム(神意を伺うための一種のくじ)を、敬虔なレビ族にお与えください。
マサとメリバでの試練の時にも、
レビ族は御教えに従いました。
大ぜいの悪人を殺し、
自分の子ども、兄弟、両親さえも
容赦しませんでした。
10 レビ族はイスラエルに神様の律法を教えます。
また、香をたく祭壇や、
焼き尽くすいけにえをささげる祭壇で、
神様のご用に励みます。
11 主よ、レビ族を栄えさせてください。
彼らの働きを認め、彼らに敵対する者を打ち砕き、
二度と立てないようにしてください。」

12 ベニヤミン族への祝福のことば。

「主に愛され、みそばで安らかに住む者よ。
主は優しく見守り、
あなたがたにどんな害も受けさせません。」

13 ヨセフ族への祝福のことば。

「その所有地は神様に祝福され、
天と地の最良の物に恵まれるように。
14 作物は太陽の恵みによって育ち、
月を追うごとに実りを増し、
15 永遠の山と丘が最良の産物に覆われるように。
16 地とそこに満ちるもろもろの物、
燃える柴の中に現れる神様の恵み、
そのすべてが、兄弟の中の王子、ヨセフにあるように。
17 ヨセフの力と威厳は若い雄牛のようです。
頭には野牛の角をいただき、
すべての国々を突き倒します。
これがエフライムへの祝福、
これがマナセへの祝福です。」

18 ゼブルン族への祝福のことば。

「喜べ、ゼブルン、野の人よ。
喜べ、イッサカル、家を愛する人よ。
19 彼らは人々を集め、共にいけにえをささげて喜びます。
海の富、砂に隠れた宝をも自分の物にするからです。」

20 ガド族への祝福のことば。

「ガドに手を貸す方に祝福があるように。
ガドはライオンのように待ち伏せ、
猛々しく獲物の腕と顔と頭を引き裂きます。
21 彼は最良の土地を見つけました。
指導者となる者の土地です。
こうして人々の先頭に立ち、
イスラエルのために主からの刑罰を下すのです。」

22 ダン族への祝福のことば。

「ダンはライオンの子、バシャンから躍り出ます。」

23 ナフタリ族への祝福のことば。

「主の祝福はみなあなたのもの、
何一つ不自由はしません。
ガリラヤ湖の西と南に広がる土地、
それがあなたのふるさとです。」

24 アシェル族への祝福のことば。

「アシェルは兄弟のだれよりも愛されている息子。
神様の怒りを静めるオリーブ油に足をひたし、
25 鉄と青銅の頑丈なかんぬきに守られ、
生きる限り力にあふれているように。
26 エルサレム(エシュルン)の神様のような神は、ほかにありません。
神様はあなたを助けようと雲に乗り、
おそれ多くも天から下られます。
27 永遠の神様があなたの避難所。
永遠の御手があなたを支え、敵を追い散らし、
『滅ぼせ』と命じます。
28 しかし、イスラエルは平和です。
穀物とぶどう酒はあふれ、
雨は静かに、しかも絶え間なく地を潤します。
29 幸せなイスラエル。
これほど主に祝福されるとは。
これほど主に助けられた国がほかにあるでしょうか。
主はあなたを守る盾、あなたを助ける剣です。
敵はあなたの前で小さくなり、
あなたは難なくその背中を踏みつけます。」

モーセの死

34 モーセはモアブ平原から、エリコの向かいにあるネボ山に登り、ピスガの頂に立ちました。主に示されるままに約束の地を眺めると、ギルアデのずっと向こう、はるかかなたのダンまで見渡せます。 北から、ナフタリの領地、エフライムとマナセの領地、ユダの領地と続き、西は地中海まで広がっています。 ネゲブ、ヨルダン渓谷、なつめやしの町エリコ、それにツォアルも見えます。

主はモーセに語りました。「これが約束の地、いつか子孫にこの地を与えると、アブラハム、イサク、ヤコブに約束した地だ。あなたは今ようやくその国を見た。しかし、入ることは絶対に許されない。」

モーセは生涯、神に忠実に仕え、主が言われたとおりモアブの国で死にました。 主はモーセをモアブのベテ・ペオルの近くの谷に葬りましたが、その正確な場所を知る者はいません。 その時、モーセは百二十歳でしたが、まだ視力は衰えず、体力も若者のようでした。 イスラエル人は三十日間、モアブ平原でモーセのために喪に服しました。

ヌンの子ヨシュアは、知恵のあるりっぱな指導者でした。モーセがかつて、彼の頭に手を置いて任命したからです。そこで、人々はヨシュアの指導に従い、主がモーセに与えた戒めをそのとおり守りました。 10 モーセのような預言者はもう二度と現れませんでした。実に主が、面と向かって彼と話したのです。 11-12 神の命令で、モーセは目をみはるような奇跡を行いました。あれほどの奇跡は、その後なされたことはありません。彼は、エジプトでは王と宮廷の人々の前で、荒野ではイスラエル人の見ている前で、神の力を示すために驚くべき奇跡を行いました。

Japanese Living Bible (JLB)

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