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Bible in 90 Days

An intensive Bible reading plan that walks through the entire Bible in 90 days.
Duration: 88 days
Japanese Living Bible (JLB)
Version
ゼカリヤ書 11 - マタイの福音書 4

11 レバノンよ、さばきへの扉を開け。
おまえの森が火で焼き尽くされるように、
おまえは滅ぼされる。
糸杉よ、泣け。
すべての杉が損なわれるからだ。
高くそびえ立つ見事な杉がすべて倒れる。
バシャンの樫の木よ、恐ろしさのあまり叫べ。
一番深い森まで切り倒されるのを見るからだ。
悪質な羊飼いであるイスラエルの指導者たちの
泣き叫ぶ声を聞け。
彼らの富が失われたからだ。
若いライオンのほえる声を聞け。
君主たちが泣いている。
栄光に満ちたヨルダン渓谷が荒れはてているからだ。

羊飼い

それから、私の神、主は私にこう言いました。「さあ、ほふられるための羊の群れを養う羊飼いになりなさい。 これは、わたしの民の姿を表している。彼らは悪い指導者たちに買われて殺されているが、指導者は罰せられない。民を裏切った者たちは、『神よ、ありがとうございます。おかげで裕福になりました』と言う。羊飼いが惜しみなく民を売り飛ばしたからだ。 わたしも民を惜しまない。彼らを邪悪な指導者たちの手に陥らせる。指導者たちは民を殺し、この地を荒れ地にする。わたしは、地を彼らから守らない。」

そこで、私は羊飼いの杖を二本取り、一本を「恵み」と名づけ、もう一本を「結合」と名づけました。そして命じられたとおり、羊の群れを飼いました。 そして一月のうちに、三人の悪質な羊飼いを追い出しました。ところが私は、この羊である民にも我慢できなくなったのです。彼らもまた私を憎みました。

私は彼らに言ってやりました。「もう、おまえたちの羊飼いはまっぴらだ。死ぬならば死ぬがいい。殺されても知るものか。行って自滅するがいい。」

10 私は「恵み」と名づけた杖を取り、二つに折りました。彼らを守り導くという契約を破棄したことを示したのです。 11 こうして、それは無効になりました。すると羊を売買した者たちは、これを見ていて、神が何かを語っていることを悟りました。

12 私は彼らの指導者たちに言いました。「よかったら、私に見合う賃金を払いなさい。ただし、ほんとうにそうしたければです。」それで彼らが払った賃金は、わずか銀貨三十枚でした。

13 すると主はこう言いました。「それを陶器師たちから畑を買うために使いなさい。おまえを評価したこのすばらしい金額で。」そこで私は銀貨三十枚を取って、神殿で陶器師たちに投げ与えました。 14 それから、「結合」というもう一本の杖を折って、ユダとイスラエルとの結合が破られたことを示しました。

15 それから主は私に、もう一度、羊飼いの務めにつくようにと命じました。今度は、役立たずの悪い羊飼いを演じることになったのです。

16 神は私にこう言いました。「これは、わたしがこの国に与える羊飼いの姿を説明している。その羊飼いは、死にそうな羊の世話をせず、子羊の面倒も見ず、骨を折った羊の手あてもせず、元気な羊にえさを与えず、歩けない羊を運んでやることもしない。その代わりに、肥えた羊を食べ、その足を引き裂きさえする。

17 羊の群れの世話をしない、

役立たずの羊飼いは災いだ。
神の剣が彼の腕を切り、右目を刺し通す。
腕は使えなくなり、右目は見えなくなる。」

エルサレムの敵は滅ぼされる

12 天を張り、地の基を据え、人間の中に霊を造った主は、イスラエルの運命を次のように語ります。 「わたしは、エルサレムを包囲する近隣の国々にとってエルサレムとユダを、毒を盛った杯のようにする。 エルサレムは、世界を苦しめる重い石となる。地のすべての国々が力を合わせて動かそうとするが、みな押しつぶされてしまう。 その日、わたしはエルサレムに迫る敵軍をうろたえさせ、笑いものにする。わたしがユダの民を守り、すべての敵の目を見えなくするからだ。 そしてユダ部族の者は、『エルサレムの民は、彼らの力が、彼らの神、全能の主のうちにあることを知った』と心の中で言う。

その日、わたしはユダ部族を、森を燃え立たせる小さな炎のように、わらの束の間にあるマッチのようにする。彼らは、右も左も近隣の国々を焼き尽くすが、エルサレムは動かされずにいる。 主はエルサレムより先に、まずユダに残されていた者に勝利を与える。それは、エルサレムの民とダビデの家が、その成功を自慢することがないためだ。

主はエルサレムの民を守る。その中で一番弱い者も、ダビデのように強くなる。ダビデの家は彼らにとって神のようになり、彼らの前を行く主の使いのようになる。 わたしが、エルサレムに敵対する国をことごとく滅ぼすことにしたからだ。

突き殺した者を見て嘆く人々

10 その日、わたしはエルサレムのすべての民に、恵みと祈りの霊を注ぐ。彼らは、自分たちが突き刺した者を見て、まるでひとり息子のためのように嘆き、長男が死んだときのように深く悲しむ。 11 その時のエルサレムでの悲しみと嘆きは、神を敬うヨシヤ王がメギドの谷で殺された時の嘆きよりも深い。

12-14 全イスラエルは、深い悲しみの涙を流す。

国中の者が残らず、王も預言者も祭司も民も、
苦悩のあまり身をかがめる。
それぞれの家族が嘆き、夫と妻も別れて、
だれもがひとりで嘆き悲しむ。

罪からのきよめ

13 その時、一つの泉がイスラエルとエルサレムの民に対して開かれる。彼らをすべての罪と汚れからきよめる泉が。」

全能の主は宣告します。「その日、わたしはこの地にはびこる偶像礼拝を、跡形も残さず取り除く。偶像の神々の名さえ忘れ去られる。偽預言者や占い師は一掃され、 再び偽りの預言をする者は両親に殺される。両親は、『主の名を使って偽りの預言をするような者は死ね』と言うだろう。 それで、預言する力を自慢する者はいなくなる。その時は、民をだまそうとして預言者の衣装を着る者もいない。 彼は、『私は預言者ではありません。農夫です。若い時から土地を耕して暮らしを立ててきたのです』と言う。 『それなら、胸と背中にある傷(偽預言者が自分でつける傷)は何ですか?』と聞かれると、彼は、『友人の家でけんかをしたのです』と答えるだろう。」

散り散りにされる羊

全能の主は言います。

「剣よ、目を覚まして、わたしの仲間、
わたしの同僚である牧者に切りかかれ。
その牧者を打ち倒せ。
そうすれば、羊は散り散りになる。
しかし、わたしは戻って来て、
子羊を慰め、世話をする。
イスラエルの民の三分の二が切り落とされて死ぬが、
三分の一がその地に残される。
わたしは、その残った三分の一を、
金や銀を精錬するように、火の中を通らせて純化する。
彼らはわたしの名を呼び、わたしはその声を聞く。
わたしは『これはわたしの民』と言い、
彼らは『主はわたしたちの神です』と言う。」

主の到来と統治

14 1-2 気をつけなさい。主の日がすぐにきます。その日、主は国々を集めて、エルサレムを攻めさせます。町は取られ、家々は略奪され、戦利品は分配され、女は暴行されます。住民の半分は奴隷として連れ去られ、半分が廃墟の町に残されます。

その時、主は完全武装して、それらの国々と戦うために出て来ます。 その日、主はエルサレムの東、オリーブ山の頂に立ちます。すると、オリーブ山は真っ二つに裂け、東西に走る非常に広い谷ができます。山の半分が北へ、別の半分が南へ動くからです。 谷は町の門に通じているので、あなたがたはそこを通って逃げます。何世紀も昔、ユダのウジヤ王の時代に、民が地震を避けて逃げたように逃げることになるでしょう。そして、すべての聖徒と御使いと共に、私の神、主が来ます。

太陽と月と星は、もう輝きません。 それでも昼が続きます。どうしてなのか、主だけが知っています。これまでのような昼と夜ではなくなり、夕暮れ時にも、なお光があります。 いのちを与える水がエルサレムから流れ出て、半分は死海に、半分は地中海に注ぎ、夏も冬も、絶え間なく流れ続けます。

そして、主は全地を支配する王となります。その日には、ひとりの主だけがいて、その御名だけがあがめられます。 10 ユダの北端にあるゲバから、南端のリモンまで、全地が一つの広大な平地となります。しかしエルサレムは高台にあり、その区域はベニヤミンの門から古い門の跡、それから隅の門、さらにハナヌエルの塔から王のぶどう酒を絞る所までです。 11 エルサレムは安心して住める場所になります。もう二度と、のろわれて滅ぼされることはありません。

12 主は、エルサレムを攻撃したすべての民に疫病を送るので、彼らは歩く屍のようになり、肉は腐りはてます。目はまぶたの中でしぼみ、舌は口の中で腐ります。

13 主は彼らを狼狽させ、恐怖でおののかせます。彼らは互いに争い、格闘します。 14 全ユダがエルサレムで戦います。回りのすべての国々の財宝、多量の金銀と上等の衣類は押収されます。 15 同じ疫病が、馬、らば、らくだ、ろば、および敵陣にいるすべての動物を打ちます。

16 最後に、この災いの中で生き残った者たちが、毎年エルサレムへ上り、全能の主である王を礼拝し、神への感謝を祝うようになります。 17 世界中どこでも、全能の主である王を礼拝しにエルサレムへ来ない民には、雨が降らなくなります。 18 もしエジプトが来ないなら、神はほかの災いによっても罰します。 19 エジプトであっても、ほかの国であっても、もし来ないなら、みな罰せられるのです。

20 その日、馬の鈴には「これは聖なるもの」と書かれ、主の神殿のごみ箱までも祭壇の前の鉢のように神聖なものとなります。 21 実際、エルサレムとユダにあるすべての器は主への聖なるものとなります。礼拝に来る者は、いけにえを煮るために、どれでも自由に使ってかまいません。全能の主の神殿には、もう強欲な商人はいなくなります。

これは、神が預言者マラキを通してイスラエルに与えたことばです。

主の愛を疑うイスラエル

2-3 「わたしはあなたがたをとても愛してきた」と
主は言います。
ところが、あなたがたは問い返します。
「ほんとうですか。いつ、そうしてくださいましたか。」
主は答えます。
「わたしは、
あなたがたの先祖ヤコブを愛することによって、
あなたがたに対する愛を示した。
そうする理由などなかったのに。
わたしは、ヤコブの兄エサウを退け、
エサウの住む山々と相続地を荒廃させ、
荒野のジャッカルに与えた。
エサウの子孫が、『廃墟を建て直そう』と言うなら、
全能の主はこう言う。
『建て直したいのなら、建て直すがいい。
わたしは再びそれを打ち壊す。』
彼らの国は『悪の地』と呼ばれ、
彼ら住民も
『神に赦されない者たち』と呼ばれるからだ。」
さあ、イスラエルよ、目を上げて、
神が世界中でしていることを見なさい。
その時、あなたがたはこう言うようになります。
「ほんとうに神の大いなる御力は、
私たちの国境をはるかに越えている。」

汚れたいけにえによって契約を破る

「子は父を敬い、召使は主人を敬うものだ。
わたしはあなたがたの父であり、また主人なのに、
あなたがたはわたしを少しも敬わない。
ああ、祭司たちよ、
あなたがたはわたしの名をさげすんでいる。」
「私たちがあなたを?
いつあなたの名をさげすんだというのですか。」
「わたしの祭壇に、汚れたいけにえをささげるときだ。」
「汚れたいけにえですって?
私たちがいつ、そんなことをしましたか。」
「いつも、あなたがたは言っている。
『わざわざ高価なものを主にささげる必要はない。』
あなたがたは人々に教えている。
『主の祭壇に足の悪い動物をささげてもよい。
病気の動物や目の見えない動物でもよい。』
これを悪いことではないと言い張るのか。
あなたがたの総督に、同じことをしてみるがよい。
同じような贈り物を贈ってみるがよい。
総督がそれを喜んで受け取るだろうか。
あなたがたは唱える。
『神よ、あわれんでください。恵みをお与えください。』
しかし、そのようなささげ物を持って来る者に、
どうして好意を示せるというのか。
10 ああ、あなたがたの中に、神殿の扉を閉ざして、
このようないけにえを拒絶する祭司が、
一人でもいればいいのだが。
わたしはあなたがたに喜びを感じない。
あなたがたのささげ物は受け取らない。」
主は言います。
11 「わたしの名は、外国人の間で
朝から晩まであがめられるようになる。
世界中で人々がわたしの名をあがめ、
かぐわしい香りと、
きよいささげ物をささげるようになる。
国々の間で、わたしの名が大いに高められるからだ。」
主は言います。
12 「しかし、あなたがたはわたしをあがめず、
祭壇など大切ではないと言って、
病気にかかった弱々しい動物を
神にささげるよう、人々に教えている。」
主は言います。
13 「『ああ、神に仕え、
神の言うとおりにしなければならないとは、
なんとやっかいなことだろう』とあなたがたは言う。
そして神が与え、守るように言われた規則を
気にもかけない。
どういうことなのか。
盗んだ動物や、足の悪い動物や病気の動物を
神へのささげ物とするとは。
わたしはそのようなささげ物を
受け入れなければならないというのか。」
主は問います。
14 「神へのいけにえとして、
自分の群れの中から上等の雄羊をささげると
約束しながら、
病気の雄羊を神にささげる者はのろわれよ。
わたしは大いなる王だから。」
全能の主は語ります。
「わたしの名は異邦人の間で、
大いに尊ばれるようになるからだ。」

祭司へのさらなる警告

1-2 祭司たちよ、全能の主の警告を聞きなさい。

「あなたがたが生き方を変えず、
わたしの名をあがめないなら、
恐ろしい罰を下す。
わたしが与えたいと思っている祝福を与えず、
のろいを与える。
もうすでにのろっている。
わたしにとって何よりも大切なことを、
あなたがたが真剣に受け止めなかったからだ。
よく聞くがよい。
わたしはあなたがたの子どもを責める。
わたしにささげた動物の糞を
あなたがたの顔にぶちまけ、
あなたがたを糞のように投げ捨てる。
そのとき、やっとあなたがたは、
あなたがたの先祖レビに与えた律法に
立ち返れと警告したのが、
このわたしだったことを知る。」
全能の主は語ります。
「その律法の目的は、これを守る人に
いのちと平安を与えること、
それを守る人が、それによって
わたしへの尊敬と恐れを示すことだ。
レビは、わたしから学んだすべての真理を
人々に伝えた。
偽ったり、欺いたりしなかった。
わたしと共に歩み、誠実な正しい生活をして、
多くの人を罪から立ち返らせた。
祭司のくちびるは、人々が律法を学べるように、
神の知識であふれているべきだ。
祭司は全能の主の使者であり、
人々は導きを求めて祭司のもとへ来るからだ。
だがあなたがたは違う。
神の道から離れてしまった。
その「導き」によって、
多くの人が罪を犯すようになった。
あなたがたはレビとの契約をゆがめ、
似て非なる醜悪なものにしてしまった。」
全能の主は語ります。
「それゆえ、わたしはあなたがたを、
すべての人の軽蔑の的にする。
わたしに従わず、
お気に入りの者たちが律法を破るままにし、
叱責することもしなかったからだ。」

離婚によって契約を破る

10 私たちはアブラハムという共通の先祖を持ち、
同じ神によって創造された者です。
それなのに先祖の結んだ契約を破り、
互いに不信実なことをしています。
11 ユダの中で、イスラエルの中で、エルサレムの中で、
裏切りが行われています。
ユダの人々が偶像を拝む外国の女と結婚して、
神が愛する聖所を汚したからです。
12 主がこのようなことをする者を、
祭司であっても祭司以外の者であっても、
一人残らず契約から断ち切りますように。
13 それでも、あなたがたは涙で祭壇をぬらしています。
もう主があなたがたのささげ物に目を向けず、
主の祝福が受けられなくなったからです。
14 「なぜ神は私たちを見捨ててしまったのか」と、
あなたがたは泣き叫んでいます。
そのわけは、主があなたの裏切り行為を見たからです。
あなたは、長い間あなたに信実を尽くした妻を裏切り、
大切に養うことを約束した伴侶を離縁したのです。

15 あなたは主によって妻と一体にされました。結婚した二人は、神から見れば一人なのです。それが神の深いご計画です。神は何を望んでいるのでしょうか。それは、あなたがたから生まれる、主に従順な子どもたちです。ですから情欲に気をつけなさい。若い時の妻に誠実でありなさい。 16 イスラエルの神、主は離婚を憎み、心ない男をきらうと言っているからです。それゆえ、情欲を抑えなさい。妻を離縁してはなりません。

悪を行うことによって契約を破る

17 あなたがたは、自分のことばで主を煩わしたのです。

「主を煩わしたですって? どのようにして?」
あなたがたはそう言って、わざと驚いてみせます。
あなたがたはこう言ったのです。
「悪を行うのはいいことだ。主は喜んでいる。」
また、こうも言いました。
「神は私たちを罰しない。気にも留めていない。」

「聞きなさい。
わたしはわたしが行く前に使者を遣わして、
道を備えさせる。
そののち、あなたがたが探し求めている主が、
突如として神殿にやって来る。
神が約束したその使者は、
あなたがたに大きな喜びをもたらす。
必ず彼は来る。」
全能の主は語ります。
「だが彼が現れる時、
だれが生きていられるだろう。
彼が来ることに、だれが耐ええよう。
彼は燃えさかる火のようであり、
真っ黒に汚れた上着を、
真っ白にすることができるからだ。
彼は銀を精錬する人のように、腰を据えて、
不純物が燃え尽きていくのを、目を凝らして見守る。
神に仕えるレビ人をきよめ、金や銀のように精錬して、
きよい心で神の働きができるようにする。
その時、主はまた以前のように、
ユダとエルサレムの人々が携えて来るささげ物を
喜んで受ける。
その時、わたしのさばきは速やかに、
確実に行われる。
罪のない人を欺く悪者に、
不品行な者と偽り者に、
雇い人を不当な賃金で虐げる者に、
未亡人や孤児を苦しめる者に、
外国人をだます者に、
わたしを恐れない者に、
わたしはただちに向かう。」
と主は語ります。

神のものを盗む

「わたしは主であり、決して変わることがない。
あなたがたは滅ぼし尽くされてはいない。
わたしのあわれみは永遠に変わらないからだ。
あなたがたは最初からわたしの律法を軽んじてきたが、
まだわたしのもとに帰ることができる。」
主は語ります。
「さあ、帰って来なさい。
そうすれば、あなたがたを赦そう。
しかし、あなたがたは言う。
『私たちは背いたことなどありません』と。
人は神のものを盗めるだろうか。できるわけがない。
ところがあなたがたは、わたしのものを盗んでいる。
『何のことですか。
いつ神のものを盗みましたか。』
あなたがたは、わたしに納めるべき収入の十分の一と
ささげ物を盗んだ。
それであなたがたは、
神の恐ろしいのろいによって、のろわれているのだ。
あなたがたの民全体が、
わたしのものを盗んでいるからだ。
10 収入の十分の一をすべて倉に携えて来なさい。
そうすれば、
わたしの神殿には食べ物が十分あるようになる。
あなたがたが十分の一をささげれば、
わたしはあなたがたのために天の窓を開いて、
受け止めることができないほどの
祝福をあふれるばかりに注ごう。
試してみなさい。わたしは、そのことを証明しよう。
11 わたしが穀物を害虫や病害から守るから、
あなたがたの収穫は多くなる。
ぶどうが熟す前にしぼんでしまうこともない。」
主は語ります。
12 「すべての国々の民は、
あなたがたを祝福された者と言う。
あなたがたが幸福に輝く国となるからだ。」
これが全能の主の約束です。

高慢な態度で神に語るイスラエル

13 あなたがたのわたしに対する態度は、
なんと高慢で横柄なことか。」
と主は言います。
「ところが、あなたがたは言う。
『何のことでしょう。
言ってはならないことを言ったでしょうか。』
14-15 聞きなさい。あなたがたはこう言った。
『神を礼拝したり、
神に従ったりするのは愚かなことだ。
律法を守っても、罪を悲しんでも、
何の良いことがあるだろう。
これからは、「高ぶる者は幸いだ」と言おう。
悪を働く者が栄え、
神に罰せられるようなことをしても、
罰を免れて平気でいるからだ』と。」

忠実な残りの者

16 その時、神を恐れる者たちが、
互いに主のことを語り合っていました。
主は記憶の書を作成して、
主を恐れ、
主について考えることを喜ぶ者たちの名前を
記しました。
17 全能の主はこう語ります。
「わたしが自分の宝石を仕上げるその日、
彼らはわたしのものとなる。
人が忠実に務めをはたす子を扱うように、
わたしも彼らを扱おう。
18 その時あなたがたは、正しい人と神に逆らう人、
また神に仕える者と仕えない者との
違いを見ることになる。」

さばきと契約の更新

全能の主はこう宣言します。

「さあ、見よ。
審判の日がくる。かまどのように燃えながら。
高ぶる者、悪を行う者は、わらのように燃えつき、
木のように根も枝もすべて焼き払われる。
だが、わたしの名を恐れるあなたがたには、
正義の太陽が昇る。その翼によって癒やされる。
あなたがたは自由にされ、
牧場に放された子牛のように喜んで跳びはねる。
その時あなたがたは、灰を踏みつけるように、
悪者どもを踏みつける。」
全能の主は語ります。
「わたしがホレブ山(シナイ山)で、
わたしのしもべモーセを通して
全イスラエルに与えた律法を守ることを
忘れてはならない。
見よ。
わたしは、神の大いなる恐るべき審判の日がくる前に、
エリヤのような預言者を遣わす。
彼の宣教によって、再び父と子が結び合わされ、
一つ心、一つ思いとされる。
彼らは、もし悔い改めないならわたしが来て、
この地を完全に打ち滅ぼすことを知るからだ。」

イエスの系図

これは、イエス・キリストの系図です。イエス・キリストはダビデ王の子孫、さらにさかのぼってアブラハムの子孫です。

アブラハムはイサクの父、イサクはヤコブの父、ヤコブはユダとその兄弟たちの父です。

ユダはパレスとザラの父〔彼らの母はタマル〕、パレスはエスロンの父、エスロンはアラムの父です。

アラムはアミナダブの父、アミナダブはナアソンの父、ナアソンはサルモンの父です。

サルモンはボアズの父〔母はラハブ〕、ボアズはオベデの父〔母はルツ〕、オベデはエッサイの父です。

エッサイはダビデ王の父、ダビデはソロモンの父〔母はウリヤの妻でした〕です。

ソロモンはレハブアムの父、レハブアムはアビヤの父、アビヤはアサの父です。

アサはヨサパテの父、ヨサパテはヨラムの父、ヨラムはウジヤの父です。

ウジヤはヨタムの父、ヨタムはアハズの父、アハズはヒゼキヤの父です。

10 ヒゼキヤはマナセの父、マナセはアモンの父、アモンはヨシヤの父です。

11 ヨシヤはエコニヤとその兄弟たちの父です〔彼らは、イスラエルの人たちがバビロンに移住していた時に生まれました〕。

12 バビロンに移住してからは、エコニヤはサラテルの父、サラテルはゾロバベルの父です。
13 ゾロバベルはアビウデの父、アビウデはエリヤキムの父、エリヤキムはアゾルの父です。

14 アゾルはサドクの父、サドクはアキムの父、アキムはエリウデの父です。

15 エリウデはエレアザルの父、エレアザルはマタンの父、マタンはヤコブの父です。

16 そして、ヤコブはヨセフの父です〔このヨセフが、キリストと呼ばれるイエスの母マリヤの夫となった人です〕。

17 こういう次第で、アブラハムからダビデ王までが十四代、ダビデ王からバビロン移住までが十四代、バビロン移住からキリストまでが十四代となります。

約束されていた救い主

18 イエス・キリストの誕生は次のとおりです。母マリヤはヨセフと婚約していました。ところが結婚する前に、聖霊によってみごもったのです。 19 婚約者のヨセフは、神の教えを堅く守る人でしたから、婚約を破棄しようと決心しました。しかし、人前にマリヤの恥をさらしたくなかったので、ひそかに縁を切ることにしました。

20 ヨセフがこのことで悩んでいた時、天使が夢に現れて言いました。「ダビデの子孫ヨセフよ。ためらわないで、マリヤと結婚しなさい。マリヤは聖霊によってみごもったのです。 21 彼女は男の子を産みます。その子をイエス(「主は救い」の意)と名づけなさい。この方こそ、ご自分を信じる人々を罪から救ってくださるからです。 22 このことはみな、神が預言者(神に託されたことばを語る人)を通して語られた、次のことばが実現するためです。

23 『見よ。処女がみごもって、男の子を産む。その子はインマヌエル〔神が私たちと共におられる〕と呼ばれる。』イザヤ7・14

24 目が覚めるとヨセフは、天使の命じたとおり、マリヤと結婚しました。 25 しかし、その子が生まれるまでは、マリヤに触れませんでした。そして、生まれた子をイエスと名づけました。

イエスの誕生

イエスはヘロデ大王の時代に、ユダヤのベツレヘムの町でお生まれになりました。そのころ、天文学者たちが、東の国からはるばるエルサレムへやって来て、こう尋ねました。 「このたびお生まれになったユダヤ人の王様は、どこにおられますか。私たちは、その方の星をはるか東の国で見たので、その方を拝むために参ったのです。」

それを聞いたヘロデ大王は、ひどくうろたえ、エルサレム中がそのうわさで騒然となりました。 ヘロデはさっそくユダヤ人の宗教的指導者たちを召集し、「預言者たちは、メシヤ(ヘブル語で、救い主)がどこで生まれると告げているのか」と尋ねました。

彼らは答えました。「ユダヤのベツレヘムです。預言者ミカがこう書いております。

『ベツレヘムよ。
あなたはユダヤの中で、
決して小さな町ではない。
あなたから偉大な支配者が出て、
わたしの国民イスラエルを
治めるようになるからだ。』ミカ5・2

それでヘロデは、ひそかに天文学者たちを呼びにやり、その星が初めて現れた正確な時刻を聞き出しました。 そして彼らに、「さあ、ベツレヘムへ行って、その子を捜すがいい。見つかったら、必ず知らせてくれ。私も、ぜひその方を拝みに行きたいから」と命じました。

彼らがさっそく出発すると、なんと、あの星がまた現れて、彼らをベツレヘムに導き、とある家の上にとどまりました。 10 それを見た彼らは、躍り上がって喜びました。

11 その家に入ると、幼子と母マリヤがいました。彼らはひれ伏して、その幼子を拝みました。そして宝の箱を開け、黄金と乳香(香料の一種)と没薬(天然ゴムの樹脂で、古代の貴重な防腐剤)を贈り物としてささげました。 12 それから、ヘロデ大王に報告をしにエルサレムへは戻らず、そのまま自分たちの国へ帰って行きました。神から夢の中で、ほかの道を通って帰るように警告を受けたからです。

13 彼らが帰ったあと、天使が夢でヨセフに現れて言いました。「起きなさい。子どもとその母を連れて、エジプトに逃げるのです。そして、私が帰れと言うまで、ずっとそこにいなさい。ヘロデがこの子を殺そうとしています。」 14 ヨセフは、マリヤと幼子を連れて、その夜のうちにエジプトへ旅立ちました。 15 そして、ヘロデ大王が死ぬまでそこに住みました。こうして、「わたしは、わたしの子をエジプトから呼び出した」ホセア11・1という預言者のことばが実現することになったのです。

16 ヘロデは天文学者たちにだまされたとわかると、怒り狂い、すぐさまベツレヘムに軍兵をやって、町とその近辺に住む二歳以下の男の子を一人残らず殺せ、と命じました。というのは、学者たちが、その星は二年前に現れたと言っていたからです。 17 ヘロデのこの残忍な行為によって、エレミヤの次の預言が実現しました。

18 「ラマから声が聞こえる。
苦しみの叫びと、大きな泣き声が。
ラケルが子どもたちのために泣いている。
だれも彼女を慰めることができない。
子どもたちは死んでしまったのだから。」エレミヤ31・15

19 ヘロデ大王が死ぬと、エジプトに住むヨセフの夢に天使が現れ、 20 「さあ、子どもとその母を連れてイスラエルに帰りなさい。子どもを殺そうとしていた者たちは死んだから」と言いました。

21 そこでヨセフは、イエスとマリヤを連れて、すぐイスラエルに帰りました。 22 ところが途中で、ユダヤの新しい王がヘロデ大王の息子アケラオだと聞いて、危険を覚えました。すると、夢でユダヤに行ってはならないと警告を受けたので、ガリラヤ地方に行き、 23 ナザレという町に住みました。こうして、預言者がメシヤのことを、「彼はナザレ人と呼ばれる」と語ったとおりになったのです。

バプテスマのヨハネ

ヨセフの一家がナザレに住んでいたころ、バプテスマのヨハネがユダヤの荒野で教えを宣べ始めて、言いました。 「悔い改めて、神に立ち返れ。神の国が近づいたからだ。」 このバプテスマのヨハネの働きについては、その数百年前、すでに預言者イザヤが語っています。

「荒野から叫ぶ声が聞こえる。
『主のための道を準備せよ。
主が通られる道をまっすぐにせよ。』」イザヤ40・3

ヨハネはらくだの毛で織った服に皮の帯をしめ、いなごとはちみつを常食にしていました。 このヨハネの教えを聞こうと、エルサレムやヨルダン川流域だけでなく、ユダヤの全土から、人々が荒野に押しかけました。 神にそむく生活を送っていたことを全面的に認め、それを言い表した人たちに、ヨハネはヨルダン川でバプテスマ(洗礼)を授けました。

ところが、パリサイ派(特に律法を守ることに熱心なユダヤ教の一派)やサドカイ派(神殿を支配していた祭司階級。ユダヤ教の主流派)の人々が大ぜい、バプテスマを受けに来たのを見て、ヨハネは彼らをきびしく責めました。「まむしの子たち! だれがおまえたちに、もうすぐ来る神のさばきから逃れられると言ったのか。 バプテスマを受ける前に、悔い改めにふさわしいことをしなさい。 『私はユダヤ人だから、アブラハムの子孫だから大丈夫』などと思ってはいけない。そんなことは何の役にも立たない。神はこんな石ころからでも、今すぐアブラハムの子孫をお造りになれるのだ。

10 今にでも、神はさばきの斧をふり上げ、実のならない木を切り倒そうと待ちかまえておられる。そんな木はすぐにも切り倒され、燃やされるのだ。

11 私は今、罪を悔い改める者たちに水でバプテスマを授けている。しかし、まもなく私など比べものにもならない、はるかに偉大な方がおいでになる。その方のしもべとなる価値さえ、私にはない。その方は、聖霊と火でバプテスマをお授けになり、 12 刈り入れの時が来たら、麦ともみがらをふるい分け、麦は倉に納め、もみがらは永久に消えない火で焼き捨ててしまわれる。」

イエス、バプテスマを受ける

13 そのころイエスは、ガリラヤからヨルダン川へ来て、ヨハネからバプテスマ(洗礼)を受けようとされました。 14 ところが、ヨハネはそうさせまいとして言いました。「とんでもないことです。私こそ、あなたからバプテスマを受けなければなりませんのに。」

15 しかしイエスは、「今はそうさせてもらいたい。なすべきことは、すべてしなければならないのです」とお答えになり、ヨハネからバプテスマを受けました。

16 イエスが、バプテスマを受けて水から上がって来ると、突然天が開け、イエスは、神の御霊が鳩のようにご自分の上に下るのをごらんになりました。 17 その時、天から声が聞こえました。「これこそ、わたしの愛する子。わたしは彼を心から喜んでいる。」

悪魔に試される

それからイエスは、聖霊に導かれて荒野に出て行かれました。悪魔に試されるためでした。 イエスはそこで、まる四十日間、何一つ口にされなかったので、空腹を覚えられました。 悪魔が誘いかけてきたのは、その時です。「ここに転がっている石をパンに変えてみたらどうだ。そうすれば、あなたが神の子だということがわかる。」

しかしイエスは、お答えになりました。「いいえ。聖書には、『人はただパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる』申命8・3と書いてある。わたしたちは、神のすべてのことばに従うべきなのです。」

すると悪魔は、イエスをエルサレムに連れて行き、神殿の一番高い所に立たせて言いました。 「さあ、ここから飛び降りてみろ。そうすれば、あなたが神の子だということがわかるだろう。聖書に、『神は、天使を送って、あなたを支えさせ、あなたが岩の上に落ちて砕かれることのないように守られる』詩篇91・11―12と、はっきり書いてあるのだから。」

イエスは言い返されました。「『あなたの神である主を試してはならない』申命9・16とも書いてあるではないか。」

次に悪魔は、非常に高い山の頂上にイエスを連れて行きました。そして、世界の国々とその繁栄ぶりとを見せ、 「さあ、ひざまずいて、この私を拝みさえすれば、これを全部あなたにやろう」とそそのかしました。

10 「立ち去れ、サタン! 『神である主だけを礼拝し、主にだけ従え』申命6・13と聖書に書いてあるではないか。」イエスは悪魔を一喝しました。

11 すると悪魔は退散し、天使たちが来て、イエスに仕えました。

宣教を始める

12 イエスはヨハネが捕らえられたと聞くと、ユダヤを去って、ガリラヤのナザレにお帰りになり、 13 まもなくゼブルンとナフタリに近い、ガリラヤ湖畔のカペナウムに移られました。 14 これは、イザヤの預言が実現するためでした。

15-16 「ゼブルンとナフタリの地、海沿いの道、
ヨルダン川の向こう岸、
多くの外国人が住んでいる北ガリラヤ。
そこで暗闇の中にうずくまっていた人たちは、
大きな光を見た。
死の陰の地に座っていた彼らの上に、
光が差した。」イザヤ9・1―2

17 その時から、イエスは宣教を始められました。「悔い改めて神に立ち返りなさい。神の国が近づいているから。」

18 ある日、イエスがガリラヤ湖の岸辺を歩いておられると、シモン〔別名ペテロ〕とアンデレの二人の兄弟が舟に乗り、網で漁をしているのに出会いました。彼らは漁師でした。

19 イエスが、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしてあげよう」と声をおかけになると、 20 二人はすぐに網を捨て、イエスについて行きました。

21 しばらく行ったところで、今度は別の二人の兄弟ヤコブとヨハネが、父のゼベダイといっしょに舟の中で網を直しているのを見つけ、そこでも、ついて来るようにと声をおかけになりました。 22 彼らはすぐ仕事をやめ、父をあとに残して、イエスについて行きました。

23 イエスはガリラヤ中を旅して、ユダヤ人の会堂で教え、あらゆる場所で福音(イエス・キリストによる救いの知らせ)を宣べ伝え、さらに、あらゆる病気や苦しみをいやされました。 24 このイエスの奇跡の評判は、ガリラヤの外にまで広がったので、シリヤのような遠方からも、人々は病人を連れてやって来ました。悪霊につかれた人、てんかんの人、中風(脳の出血などによる半身不随、手足のまひ等の症状)の人など、その病気や苦しみがどのようなものであろうと、一人残らず治るのです。 25 こうして、イエスがどこに行かれても、たいへんな数の群衆があとをついて行きました。それは、ガリラヤ、デカポリス、エルサレム、ユダヤのあらゆる所から来た人々で、中にはヨルダン川の向こうから来た人もいました。

Japanese Living Bible (JLB)

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