Bible in 90 Days
27 しかしなお聞き従わないなら、 28 もう容赦はしない。さらに七倍も重い罰を加える。 29 あなたがたを、わが子の肉まで食べるほどに飢えさせる。 30 あなたがたが偶像として拝む山の祭壇を打ち壊し、香の祭壇を切り倒す。偶像に混じって、あなたがたの死体がそこここに転がり、腐り果てていくのを黙って眺めよう。わたしはあなたがたを忌み嫌う。 31 町々を廃墟とし、礼拝所を打ち壊す。ささげ物でなだめようとしても、ふだんは受け入れる香りさえ嗅ぐ気もしない。 32 国はすっかり荒れ果て、代わって住みついた敵でさえ、あまりのひどさに驚き恐れるだろう。
33 あなたがたは散り散りに国外へ逃げ、行く先々でも戦いに敗れる。国はすっかり荒れ果て、町々は廃墟と化す。 34-35 こうして、ようやく土地を休ませることができる。あなたがたが利用できるだけ利用し尽くした土地を、敵の捕虜となっている間、ずっと休ませよう。あなたがたが住んでいた時、七年ごとに一年の休みを与えなかった分を、まとめて取り戻す。
36 生き残った者は、捕虜や奴隷として遠い国へ連れて行かれる。外国でおびえながら暮らすのだ。風に舞う木の葉の音にもおびえ、剣で追い立てられるように逃げ惑う。追いかけられもしないのに倒れる。 37 戦いで弱気を起こし、敵前を逃げ惑うように、追いかけられもしないのに力なく恐怖におののく。 38 あげくの果ては敵地であえない最期を遂げる。 39 運よく生き残った者も、自分と先祖たちの犯した罪の重さに耐えきれず、見る影もなくやつれ果てるだろう。
40-41 しかし最後には、自分たちの裏切りを認める。苦しい思いをするのも、元はと言えばわたしに反抗したからだ。それで、わたしも黙ってはおらず、あなたがたを敵の手に渡した。だが、みなが悪かったと反省し、素直に罰を受けるなら、 42 アブラハム、イサク、ヤコブと結んだ契約を思い出し、荒れ果てたイスラエルをもう一度心に留めよう。 43 その間に国土は十分に地力を回復する。一方、国民は神のおきてを破り、定めを軽んじた罰を受け入れるようになる。 44 彼らの行状は目に余ったが、わたしは誠実に契約を守り、完全に滅ぼすことはしなかった。わたしは彼らの神、主だからだ。 45 わたしは彼らの先祖と結んだ契約を思い出す。彼らの神となるという契約である。周囲の国々が驚き見守る中で、彼らの先祖をエジプトから救い出したのは、このわたしだ。わたしは彼らの神、主である。」
46 以上は、シナイ山で神がモーセに語った、イスラエルの民の守るべきおきて、定め、指示です。
ささげ物の評価
27 1-2 主はまた、モーセに命じました。「人々に言いなさい。主に身をささげるという誓願を立てる者は、その代価として次の額を納める。 3-4 二十歳から六十歳までの男子は銀五十シェケル(一シェケルは十一・四グラム)、女子は三十シェケル。 5 五歳から二十歳までの少年は二十シェケル、少女は十シェケル。 6 一か月から五歳までの男児は五シェケル、女児は三シェケル。 7 六十歳以上の男子は十五シェケル、女子は十シェケル。 8 貧しくて全額を払いきれない者は祭司に申し出ること。事情を話し合ったうえで、祭司が決めた額を払えばよい。
9 主にささげると誓ったいけにえの家畜は、そのとおりささげなければならない。 10 一度誓った以上、むやみに変えてはいけない。良い家畜を悪いものに取り替えることはもちろん、悪いものを良いものに取り替えるのもいけない。もしそうするなら、両方とも主のものになる。 11-12 ささげ物がいけにえにできない汚れた家畜の場合、持ち主は祭司に申し出て適当な値をつけてもらい、その金額を代わりに支払う。 13 いけにえにできる家畜の場合でも、買い戻したいときは、祭司がつけた値の二割増しを支払えばよい。
14-15 家を主にささげたが買い戻したくなったときは、祭司が評価した額の二割増しを支払いなさい。そうすれば、また自分のものになる。
16 畑の一部を主にささげるときは、まく種の量で評価する。大麦の種二三〇リットルをまける広さの土地は、銀五十シェケル。 17 ヨベルの年に畑をささげる場合は、評価額の全額を支払う。 18 ヨベルの年以後は、次のヨベルの年まであと何年あるかによって決める。 19 買い戻したいときは、祭司が決めた評価額の二割増しを支払う。それでまた自分のものになる。 20 ただし買い戻さないと決めるか、すでに人手に渡っている場合はもう取り戻せない。 21 その畑はヨベルの年に、主にささげられた土地として祭司のものになる。
22 もともとの所有地でなく、買った土地の一部を主にささげる場合は、 23 祭司が決めたヨベルの年までの評価額を直ちに支払わなければならない。 24 ヨベルの年には、土地は元の持ち主に戻る。 25 代金はすべて通貨で支払う。
26 牛や羊の初子をささげてはならない。初めから主のものだからだ。 27 いけにえにできない家畜の初子の場合は、祭司がつけた評価額の二割増しを支払う。持ち主に買い戻すつもりがないなら、祭司はほかの者に売ってかまわない。
28 しかし、人であれ家畜であれ畑であれ、主に完全にささげたものは、売ることも買い戻すこともできない。それは主のもので、最も神聖なものだからだ。 29 死刑を宣告された者は、代わりに罰金を支払って免れることはできない。必ず死刑となる。
30 穀物でも果実でも、農産物の十分の一は主のもので、神聖なものである。 31 十分の一の穀物や果実を買い戻したいときは、評価額の二割増しを支払わなければならない。 32 牛であれ羊であれ、家畜はすべて十頭ずつ数え、十頭目が主のものとなる。 33 質の良し悪しで選んではならない。取り替えてもいけない。取り替えた場合は両方とも主のものになる。もちろん買い戻すこともできない。」
34 以上は、シナイ山で主がモーセに告げた、イスラエルの民への命令です。
人口調査
1 エジプトを出てから二年目の第二月の一日(太陽暦の四月十五日)、イスラエルの人々がシナイ半島で野営していた時のことです。神は、幕屋(イスラエルの民が神と会う聖所、天幕)の中にいたモーセに告げて言いました。 2-15 「氏族、家族ごとに、戦いに出られる二十歳以上の男の人数を調べなさい。あなたとアロンが指図し、それぞれの部族の長に調べさせるのだ。」
各部族の長は次のとおりです。ルベン族からシェデウルの子エリツル、シメオン族からツリシャダイの子シェルミエル、ユダ族からアミナダブの子ナフション、イッサカル族からツアルの子ネタヌエル、ゼブルン族からヘロンの子エリアブ、ヨセフの子エフライム族からアミフデの子エリシャマ、ヨセフの子マナセ族からペダツルの子ガムリエル、ベニヤミン族からギデオニの子アビダン、ダン族からアミシャダイの子アヒエゼル、アシェル族からオクランの子パグイエル、ガド族からデウエルの子エルヤサフ、ナフタリ族からエナンの子アヒラ。 16 以上が選ばれた各部族の長です。
17-19 その日、モーセとアロンと族長たちは、神の指示どおり、氏族、家族ごとに、兵役に就くことができる二十歳以上の男を全員集めて登録させました。 20-46 最終の部族ごとの登録数は次のとおりです。
ルベン族〔ヤコブの長男〕四万六、五〇〇人、シメオン族五万九、三〇〇人、ガド族四万五、六五〇人、ユダ族七万四、六〇〇人、イッサカル族五万四、四〇〇人、ゼブルン族五万七、四〇〇人、エフライム族〔ヨセフの子〕四万五〇〇人、マナセ族〔ヨセフの子〕三万二、二〇〇人、ベニヤミン族三万五、四〇〇人、ダン族六万二、七〇〇人、アシェル族四万一、五〇〇人、ナフタリ族五万三、四〇〇人、計六〇万三、五五〇人。
47 この数に、レビ族は含まれていません。 48-49 主がモーセに、次のように告げたからです。「レビ族の者は兵役を免除し、人数も調べてはいけない。 50 彼らには幕屋を運び、管理する仕事があるからだ。幕屋の近くに住み、 51 よそへ移るときはいつでも、天幕を解体し、また組み立てる。ほかの者が手を出してはいけない。幕屋にさわるだけでも死刑に処せられる。 52 各部族ごとに集まって宿営し、目じるしにそれぞれの旗を立てなさい。 53 レビ族は幕屋の回りに宿営しなさい。彼らがわたしとあなたがたの間に入り、あなたがたが罪を犯したとき、わたしの怒りに触れないですむためだ。」
54 人々は、すべて主がモーセに告げたとおりにしました。
各部族の配置
2 1-2 主はさらに、モーセとアロンに命じました。「野営地の真ん中に幕屋を作り、距離をおいて各部族はその回りに、部族ごとに旗を立てて宿営しなさい。」
3-31 こうして、各部族の配置は次のように決まりました。
ユダ族アミナダブの子ナフション――幕屋の東側に七万四、六〇〇人。イッサカル族ツアルの子ネタヌエル――ユダの隣に五万四、四〇〇人。ゼブルン族ヘロンの子エリアブ――イッサカルの隣に五万七、四〇〇人。ユダの宿営に属する三部族の合計は一八万六、四〇〇人。このグループは、人々が別の所へ移動するとき、先頭に進みます。
ルベン族シェデウルの子エリツル――幕屋の南側に四万六、五〇〇人。シメオン族ツリシャダイの子シェルミエル――ルベンの隣に五万九、三〇〇人。ガド族デウエルの子エルヤサフ――シメオンの隣に四万五、六五〇人。ルベンの宿営に属する三部族の合計は一五万一、四五〇人。このグループは、人々が別の所に移動するとき、二番目に進みます。
次に続くのは、野営地の中央を占める幕屋とレビ族です。移動するときも野営地にいるときと同じように、各部族はそれぞれの旗のもとに、いっしょにいなければなりません。
エフライム族アミフデの子エリシャマ――幕屋の西側に四万五〇〇人。マナセ族ペダツルの子ガムリエル――エフライムの隣に三万二、二〇〇人。ベニヤミン族ギデオニの子アビダン――マナセの隣に三万五、四〇〇人。エフライムの宿営に属する人数は一〇万八、一〇〇人で、彼らは三番目に進みます。
ダン族アミシャダイの子アヒエゼル――幕屋の北側に六万二、七〇〇人。アシェル族オクランの子パグイエル――ダンの隣に四万一、五〇〇人。ナフタリ族エナンの子アヒラ――アシェルの隣に五万三、四〇〇人。ダンの宿営に属する人数は、一五万七、六〇〇人です。彼らは別の所へ移動するとき、最後に進みます。
32 イスラエル軍の総勢は六〇万三、五五〇人でした。 33 この中に、主の命令で兵役が免除されたレビ族は含まれていません。 34 こうして人々は、主がモーセに命じたとおりの場所に、部族ごとに旗を立て、テントを張り、進みました。
レビ人の立場と、その働き
3 シナイ山で神がモーセに語った当時、 2 アロンには息子が四人いました。長男ナダブ、次男アビフ、三男エルアザル、四男イタマルです。 3 四人とも祭司でした。幕屋で仕えるために選ばれ、任命されたのです。 4 ところが、ナダブとアビフはシナイの荒野にいた時、幕屋で規定に反して香をたいたために死んでしまいました。二人には跡継ぎの子がいなかったので、アロンを助けて祭司の仕事をするのは、エルアザルとイタマルだけになりました。
5 その後、主はモーセに命じました。 6 「レビ族を集め、アロンの仕事を手伝わせなさい。 7-9 彼らはアロンのもとで、全国民に代わって幕屋の仕事をするのだ。主に幕屋の祭具の管理や修理をする。 10 祭司の仕事をするのはアロンとその子らだけで、ほかに近づく者はみな死ぬこととなる。」
11-12 さらに、主は命じました。「レビ人を、イスラエル人の長男全員の身代わりとする。 13 だから、レビ人はわたしのものとなる。エジプト人の長男をすべて殺した日、イスラエル人の長男を家畜の子も含め、一人残らずわたしのものとしたように、彼らの長男はみなわたしのものだ。すべてのものを造ったのは、神であるわたしである。」
14-15 主はまた、シナイの荒野でモーセに命じました。「レビ人で生後一か月以上の男の数を、氏族ごとに調べなさい。」 16-24 モーセはそのとおりにしました。
レビ族は、ゲルション族、ケハテ族、メラリ族の三氏族。
そのうち、ゲルション族はリブニ族とシムイ族から成り、族長はラエルの子エルヤサフ。幕屋の西側に宿営し、人数は七、五〇〇人。 25-30 このゲルション族は幕屋を管理します。その覆い、入口の垂れ幕(カーテン)、さらに庭の柵の垂れ幕、天幕と祭壇を囲む庭の入口の垂れ幕、それに、天幕を結び合わせる綱の管理です。
次に、ケハテ族は、アムラム族、イツハル族、ヘブロン族、ウジエル族から成り、族長はウジエルの子エリツァファン。幕屋の南側に宿営し、人数は八、六〇〇人。 31-35 このケハテ族の仕事は、契約の箱(十戒を記した石板を納めた箱)、テーブル、燭台、祭壇と幕屋の中で使ういろいろな祭具、覆いなどの管理と修理です。この仕事は、アロンの子エルアザルが責任者として、レビ人の家長たちを監督しました。
最後に、メラリ族は、マフリ族とムシ族から成り、族長はアビハイルの子ツリエル。幕屋の北側に宿営し、人数は六、二〇〇人。 36-37 このメラリ族の仕事は、幕屋の骨組みに必要な柱、土台、付属の部品類と、庭の回りの柱、その土台、釘、綱などの管理です。
38 モーセとアロンとその子らは、いつも幕屋の東側に天幕を張りました。彼らはイスラエルの人々に代わって、幕屋で仕事をするのです。祭司でもレビ人でもない者が一歩でも幕屋に近づいたら、その者は殺されます。
39 主の命令によって、モーセとアロンが登録した生後一か月以上のレビ族の男の数は、二万二、〇〇〇人でした。
40 その後また、主はモーセに命じました。「イスラエル人で生後一か月以上の長男の数を調べなさい。 41 イスラエル人の長男の代わりに、レビ人をわたしのものとする。同じように、家畜の初子の代わりに、レビ人の家畜をわたしのものとする。」
42 モーセは主に命じられたとおり、イスラエル人の長男の数を調べました。 43 その結果、二万二、二七三人いることがわかりました。
44 そこで、主はモーセに告げて言いました。 45 「イスラエル人の長男全員の代わりにレビ人を、家畜の初子の代わりにレビ人の家畜を、わたしにささげなさい。レビ人はわたしのものだ。わたしは主である。 46 イスラエル人の長男の数が二七三人超過しているので、その分は金銭でささげなさい。 47-48 一人につき五シェケル(一シェケルは十一・四グラム)をアロンとその子らが取りなさい。」
49 モーセは二七三人から代金を徴収しました。〔他の者は、レビ人が身代わりになったので、金を払う必要はありません。〕 50 全部で一、三六五シェケルを、 51 モーセはアロンとその子らに渡しました。
レビ人の各氏族の務め
4 1-3 神はモーセとアロンに告げて言われました。「レビ人の中のケハテ族で、幕屋で働ける三十歳から五十歳までの男の数を調べなさい。 4 彼らは、次のような最も神聖な仕事を行う。
5 あなたがたが別の場所へ移動するときは、まずアロンとその子らが幕屋に入り、仕切りの垂れ幕をはずし、それで契約の箱を包む。 6 それをさらに、じゅごんの皮と青い布で包み、最後にかつげるように棒を環に通す。
7 次に、毎日供えるパンを置くためのテーブルに青い布を広げ、その上に皿、スプーン、椀、コップ、パンを置く。 8 それに赤い布とじゅごんの皮の覆いをかけ、最後にテーブルに棒を通す。
9-10 燭台、ともしび皿、芯切りばさみ、皿、オリーブ油のつぼを青い布とじゅごんの皮で包み、それをかつぐための台に載せる。
11 それから、金の祭壇を青い布とじゅごんの皮で包み、祭壇に棒を通す。 12 残りの用具はみな、青い布とじゅごんの皮で包んでから台に載せる。
13 祭壇は灰を取り除いてから紫の布で覆い、 14 祭壇で使う火皿、肉刺し、シャベル、鉢や、その他の容器はみなその上に置き、じゅごんの皮で覆う。こうして、最後に棒を通すのだ。 15 別の場所に移動するときはいつでも、アロンとその子らが聖所と用具をみな包み終えたら、ケハテ族がそれを運ぶ。しかし彼らは、神聖な用具にさわることはできない。少しでもさわれば死ななければならない。以上がケハテ族の仕事である。
16 アロンの子エルアザルが、明かり用の油、香り高い香、毎日の穀物の供え物、注ぎの油を管理する。つまり、幕屋全体とその中のすべての物について責任を持つ。」
17-19 それから、主はモーセとアロンに命じました。「くれぐれも、ケハテの諸氏族が絶えてしまわないように注意しなさい。彼らは最も神聖なものを運ぶのだから、神聖なものに触れて死なないように気をつけるのだ。アロンとその子らがいっしょにいて、だれが何を運ぶかを指図しなさい。 20 聖所に入り、うっかり神聖なものを見てしまったら死んでしまうからだ。」
21-23 主はモーセに命じました。「レビ部族の中のゲルション族で、幕屋で働ける三十歳から五十歳までの男の数を調べなさい。 24 彼らは次のような仕事を行う。
25 幕屋の垂れ幕、幕屋とその覆い、それにかけるじゅごんの皮の覆いと幕屋の入口の垂れ幕、 26 さらに、庭の柵にかける垂れ幕、天幕と祭壇を囲む庭の入口の垂れ幕を運ぶ仕事だ。綱と付属品類も全部運ぶ。これらの神聖な用具を運ぶのが彼らの仕事だ。 27 アロンかその子なら、自由にゲルション族の者に指図できるが、 28 直接彼らを監督するのは、アロンの子イタマルである。
29 レビ人の中のメラリ族で、幕屋で奉仕できる三十歳から五十歳までの男の数を調べなさい。 30-31 彼らは幕屋をよそへ移動するとき、幕屋の骨組み、横木、土台、 32 庭の柵の骨組み、その土台、釘、細いひもなど、それを使ったり直したりするのに必要な物を全部運ぶ。だれが何を運ぶか、はっきり指図しなさい。 33 メラリ族もイタマルが監督する。」
34 そこで、モーセとアロンをはじめとする指導者たちは、ケハテ族の中で、 35 幕屋の仕事ができる三十歳から五十歳までの男の数を調べました。 36 全部で二、七五〇人でした。 37 すべて主に命じられたとおりに行いました。 38-41 同様にゲルション族は二、六三〇人、 42-45 メラリ族は三、二〇〇人でした。 46-48 こうして、幕屋を運んだり、奉仕したりできる三十歳から五十歳までのレビ人は、全部で八、五八〇人であることがわかりました。 49 この調査は、主の命じられたとおりに行われました。
汚れた者を遠ざける
5 1-2 主はさらにモーセに告げて言われました。「ツァラアト(皮膚が冒され、汚れているとされた当時の疾患)の人、傷口のふさがらないけが人、死体にさわって汚れた者は、野営地から追放するように言いなさい。 3 野営地が汚れないように、そのような者は男でも女でも遠ざけなさい。わたしがあなたがたの中に住んでいるからだ。」 4 このことも、命じられたとおりに行われました。
罪の償い
5-6 それから、主はまたモーセに告げて言われました。「男でも女でも、神を欺き、人に罪を犯した者は、 7 罪を告白し、全額を被害者に弁償したうえで、さらに盗んだ額の二割を加えて支払わなければならない。 8 被害者が死に、近親者もいない場合、その金は神のものであり、罪過を償うためにささげる雄の子羊とともに祭司に差し出す。 9-10 イスラエルの人々が祭司のもとに持って来るささげる物はみな、祭司のものとなる。」
姦淫の疑いがある妻に関する指示
11-12 また主は、こうも命じました。「人々に言いなさい。人妻が姦淫したにもかかわらず、 13 現場を押さえることができず、証拠もなく証人もいない場合、 14 また、夫が嫉妬のあまり妻を疑った場合、 15 彼女を祭司のところへ連れて行きなさい。そのとき、油や香料を混ぜない大麦の粉を十分の一エパ(二・三リットル)持って行きなさい。それは、彼女が白か黒かをはっきりさせるためにささげる穀物の供え物である。
16 祭司は彼女を主の前に連れて行きなさい。 17 それから、土の器にきよい水を取り、それに幕屋の床のちりを混ぜる。 18 さらに女の髪をほどかせ、夫の疑いが正しいかどうかを決めるために、女の手に供え物を載せる。そして、のろいをかける苦い水の入った水がめを持って女の前に立ち、 19 女に身の潔白を誓わせてから、こう言いなさい。『夫以外の男と寝たことがなければ、この水を飲んでも何ともない。 20 だが、もし姦淫したのであれば、 21-22 あなたは主にのろわれる。その証拠に、ももは腐り、腹はふくれ上がるだろう。』そのとき、女は『それでもかまいません』と答える。
23 祭司はのろいのことばを書きつけ、苦い水の中に洗い落とす。 24 もし罪を犯していたなら、祭司が女にその水を飲ませると、彼女の体内で苦くなる。 25 そのあと祭司は、女の手から供え物を取り、主に向かって揺り動かし、祭壇にささげなさい。 26 それを一つかみ祭壇の上で焼き、女に水を飲ませなさい。 27 女が罪を犯して身が汚れていれば、水は腹の中で苦くなり、腹はふくれ、ももは腐りだす。こうして、のろわれたことがはっきりする。 28 しかし潔白であれば、害も受けず、まもなく子を宿すようになる。
29 以上は、妻が姦淫したとき、 30 または夫が嫉妬して妻を疑ったときの指示である。夫は妻を主の前に連れて行き、祭司は彼女を指示のとおりにさばくのだ。 31 その結果、妻が恐ろしい病気にかかっても、それは妻の責任だから、夫はさばかれない。」
ナジル人の誓願
6 1-2 主はさらに、イスラエルの人々が守るべきことを、モーセに示しました。「男でも女でも、ナジル人(親や自分の誓願によって神に特別に仕える決意をした者)になると誓って、特別にわたしに身をささげる者は、 3-4 誓いの期間、強い酒、ぶどう酒、ぶどうジュース、ぶどうおよび干しぶどうを食べてはいけない。ぶどうから生じるものは、種や皮でもいっさい食べてはいけない。
5 その間は髪を切ってもいけない。きよい者としてわたしに身をささげているのだから、髪は伸ばしたままにしておきなさい。
6-7 誓いの期間中は死体に近づいてはいけない。たとえ、親、兄弟、姉妹であっても。 8 その間はきよい者としてわたしに身をささげているからだ。 9 偶然だれかが死ぬところに居合わせて汚れてしまった場合は、七日目に頭髪をそれば、汚れはきよめられる。 10 そして八日目に、山鳩か若い鳩を二羽、幕屋の入口にいる祭司のところへ持って来なさい。 11 祭司は、一羽を罪の赦しのためのいけにえ、もう一羽を焼き尽くすいけにえとしてささげ、汚れをきよめる儀式をしなければならない。こうしてから、誓いをし直し、もう一度髪を伸ばす。 12 それ以前の期間は無効だから、改めて誓いを立て、初めからやり直すのだ。罪過を償ういけにえとして、一歳の雄の子羊を引いて来なさい。
13 わたしに身をささげると誓った期間が終わったら、幕屋の入口に行き、 14 傷のない一歳の子羊を、焼き尽くすいけにえとしてささげなさい。また、罪の赦しのためのいけにえとして傷のない一歳の雌の子羊を、和解のいけにえとして傷のない雄羊をささげる。 15 さらに、パン種(イースト菌)を入れないパン一かご、オリーブ油と上等の小麦粉で作ったドーナツ型のパン、油を塗った薄焼きパンなどの穀物の供え物を、飲み物の供え物といっしょにささげる。 16 祭司はこれをみな神の前にささげる。初めに罪の赦しのためのいけにえと、焼き尽くすいけにえ、 17 次に、和解のいけにえの雄羊とパン種を入れないパン一かごとをいっしょにささげ、最後に穀物と飲み物の供え物をささげる。
18 それから、幕屋の入口で、献身の誓いのしるしの長い髪をそりなさい。そった髪は和解のいけにえの火にくべる。 19 頭をそり終わったら、祭司は焼いた子羊の肩とパン種を入れないドーナツ型のパン一個、薄焼きパン一枚を、そのナジル人の手に載せる。 20 そして、祭司がいけにえであることを示すために、わたしの前でそれを揺り動かしてささげる。それは、みなきよいもので、ささげられた胸の肉、ももの肉とともに祭司のものとなる。こうして初めてナジル人の誓いが解け、ぶどう酒を飲むことができるようになる。
21 以上が、ナジル人としての誓いの期間が終わった時にささげるいけにえについての規定である。ナジル人になる誓いをしたときに、規定以外の物もささげると約束した場合は、それも持って来なければならない。」
アロンの祝福
22-23 続けて主はモーセに告げました。「アロンとその子らに、人々を祝福させなさい。 24-26 『どうか神様があなたを祝福し、守られるように。あなたを喜んでくださるように。あなたに優しく親切にし、平安を与えてくださるように』と。 27 このように、アロンとその子らが祈るなら、わたしも人々を祝福しよう。」
族長たちのささげ物
7 モーセは幕屋を建て終わった日に、幕屋の各部に油を注いできよめの儀式を行いました。祭壇とその用具にも同じようにしました。 2 それから、人口調査をした族長たち(各部族の長)がささげ物を持って来ました。 3 覆いをかけた六台の荷車を、それぞれ二頭の雄牛に引かせて来たので、二人に車一台、一人につき雄牛一頭の割でした。それを幕屋の前で主にささげました。 4-5 すると主はモーセに、「そのささげ物を受け取りなさい。荷車も幕屋の仕事に必要だから、レビ人に渡しなさい」と言いました。 6 モーセは言われたとおり、荷車と雄牛をレビ人に渡しました。 7 ゲルション族には荷車二台と雄牛四頭、 8 アロンの息子イタマルの監督のもとにあるメラリ族には、荷車四台と雄牛八頭です。 9 ケハテ族には何も渡しませんでした。彼らは幕屋の用具をかつぐことになっていたからです。
10 族長たちはまた、祭壇に油を注ぐ日には、ささげ物を持って来て祭壇の前に供えました。 11 主はモーセに命じました。「祭壇のささげ物は、一日に一人の割で持って来させなさい。」
12 第一日は、ユダ族のアミナダブの子ナフションの番でした。 13 彼は、重さ百三十シェケルの銀の皿と七十シェケルの銀の鉢に、穀物の供え物として、油でこねた上等の小麦粉を山盛りにして来ました。 14 香を入れた十シェケルの金のひしゃくもありました。 15 さらに、焼き尽くすいけにえとして若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の子羊一頭、 16 罪の赦しのためのいけにえとして雄やぎ一頭、 17 和解のいけにえとして雄牛二頭、雄羊五頭、雄やぎ五頭、一歳の雄の子羊五頭を引いて来ました。
18-23 二日目は、イッサカル族の族長でツアルの子ネタヌエルの番でした。彼は、前日のナフションと全く同じ物をささげました。
24-29 三日目は、ゼブルン族の族長でヘロンの子エリアブが、前の二人と全く同じ物をささげました。
30-35 四日目は、ルベン族の族長シェデウルの子エリツルで、これも全く同じ物でした。
36-41 五日目は、シメオン族の族長でツリシャダイの子シェルミエルが、同じ物を持って来ました。
42-47 六日目は、ガド族の族長デウエルの子エルヤサフですが、これも全く同じでした。
48-53 七日目は、エフライム族の族長でアミフデの子エリシャマが、やはり同じ物をささげました。
54-59 八日目もまた、マナセ族の族長でペダツルの子ガムリエルが、同じ物を持って来ました。
60-65 九日目も、ベニヤミン族の族長でギデオニの子アビダンが、同じ物を持って来ました。
66-71 ダン族の族長でアミシャダイの子アヒエゼルは、十日目に当たりました。ささげ物は前の九人と同じでした。
72-77 十一日目に当たった、アシェル族の族長でオクランの子パグイエルも、やはり同じ物をささげました。
78-83 十二日目は、ナフタリ族の族長でエナンの子アヒラの番でしたが、これもまた、他の者と全く同じでした。
84-86 以上が、祭壇に注ぎの油を注ぐ日に、まず各族長たちが祭壇奉納のためにささげた物です。ささげ物の総計は次のとおりです。銀の皿十二枚、銀の鉢十二個、金のひしゃく十二個。
87 焼き尽くすいけにえとして持って来た物は、雄牛十二頭、雄羊十二頭、一歳の雄の子羊十二頭。
罪の赦しのためのいけにえとして持って来た物は、雄やぎ十二頭。
88 和解のいけにえとして持って来た物は、若い雄牛二十四頭、雄羊六十頭、雄やぎ六十頭、一歳の雄の子羊六十頭。
89 モーセが神と話すために幕屋に入って行くと、神の恵みを示す場所である契約の箱の上の二つのケルビム(天使を象徴する像)の間から声が聞こえました。
燭台のともしび皿
8 主はモーセに語りました。 2 「燭台の七つのともしび皿に火をつけるときは、前を明るくするようにアロンに言いなさい。」
3 アロンはそのとおりにしました。 4 燭台は、すべて主がモーセに示した設計図どおり作られ、台座の飾りも枝のように分かれた部分も金箔で覆ってありました。
レビ人のきよめ
5-6 続いて主はモーセに告げました。「レビ人を他の部族から分け、彼らをきよめなさい。 7 まず、きよめの水を注ぎかけて全身をそり、衣服と体を洗わせ、 8 若い雄牛一頭と穀物の供え物として油でこねた上等の小麦粉を持って来させる。さらに、罪の赦しのためのいけにえとして別の若い雄牛一頭を持って来させる。 9 そして、みなが見ている前で、レビ人を幕屋の入口のところに連れて来て、 10 族長たちがレビ人の頭に手を置く。 11 このようにして、アロンはイスラエルすべての民のささげ物として、彼らをわたしにささげなさい。彼らはすべての民に代わってわたしに仕える。
12 次に、レビ人の代表が若い雄牛に手を置いて、それをささげる。一頭は罪の赦しのためのいけにえ、もう一頭は焼き尽くすいけにえで、レビ人の罪の償いのためにささげるのである。 13 それから、ささげ物を祭司の前に置くように、レビ人をアロンとその子らの前に立たせなさい。 14 民の中で特別に、レビ人がわたしのものとなるのだ。
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