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Bible in 90 Days

An intensive Bible reading plan that walks through the entire Bible in 90 days.
Duration: 88 days
Japanese Living Bible (JLB)
Version
箴言 知恵の泉 20:22 - 伝道者の書 2:26

22 悪いことをされても仕返ししてはいけません。
主があなたを救うのを待ち望みなさい。
23 主はごまかしやうそをきらいます。
24 主が私たちの歩みを導いてくださいます。
人は自分に起こることすべてを理解することなど
できるでしょうか。
25 よく考えもしないで神に約束すると、
あとで大変なことになります。
26 知恵のある王は犯罪をなくすために、
犯人をきびしく罰します。
27 良心は心の中をはっきり照らして、
隠れた思いを明るみに出す、主の光です。
28 正しく思いやりのある王が治める国は、
何があっても揺らぎません。
29 若い人の良いところはその若さ、
老人のすばらしいところは豊富な経験です。
30 こらしめのむちは、
二度と悪いことをしないように教えるためです。

21 灌漑の水が流れ込むように、
主は王の心を思いのままに動かされます。
どんな行いでも、
もっともらしい理由をつければ正しく見えますが、
神はどんなつもりでそうしたかを見ます。
供え物をするより、
正しい人であるほうが主に喜ばれます。
高慢も、情欲も、
悪い行いも、みな罪です。
地道に努力すれば利益がもたらされ、
一儲けしようと急ぐと貧困がもたらされます。
不正で得た富はすぐなくなります。
それなのになぜ、危険を冒そうとするのでしょう。
悪者は不正を行ってばかりいますが、
いずれその悪事が戻ってきて、
自分を滅ぼすことになります。
行いを見ればその人がわかります。
悪人は悪いことをし、
正しい人は神の教えを守るのです。
怒りっぽい女とりっぱな家に住むより、
屋根裏部屋の隅で暮らすほうがましです。
10 悪人は人を傷つけるのが大好きで、
人に親切にしようなどとは考えもしません。
11 知恵のある人は聞くだけで学ぶことができます。
愚か者は、人をばかにする者が罰を受けるのを
見るまでは、学ぶことができません。
12 正しい方である神は、
悪者が家の中で何をしているのか知っていて、
その者にさばきを下します。
13 貧しい人を助けない者は、
自分が困ったときにも助けてもらえません。
14 贈り物をすれば、怒っている人も機嫌を直します。
15 正しい人は喜んで正しいことをし、
悪人を恐れさせます。
16 わきまえのない怠け者は、
のたれ死にするしかありません。
17 毎日遊び暮らしていると貧しくなります。
酒やぜいたく品は富をもたらしません。
18 最後に勝つのは、悪人ではなく正しい人です。
19 口うるさく不平ばかりこぼす女といるより、
荒野に住むほうがましです。
20 知恵のある人は将来に備えて貯金をし、
愚か者は考えもなしに金を使います。
21 正しく思いやりのある者になろうとする人は、
充実した生活を送り、人からもたたえられます。
22 知恵のある人は強い相手と戦っても負けません。
とりでに立てこもる敵も見事に打ち負かします。
23 口を開かないでいれば、
苦難に陥ることもありません。
24 人をばかにする者は傲慢で、
自分が一番だと思い上がっています。
25-26 怠け者は働きもしないで、やたらに欲しがり、
人をうらやむことしか知りません。
しかし神を恐れる人は、喜んで人に与えます。
27 神は悪人からの贈り物がきらいです。
何か下心があるときはなおさらです。
28 偽証すれば罰せられ、正直に証言すれば安全です。
29 悪人は強情ですが、
神を恐れる人は、悪いとわかれば素直に考え直します。
30 どんなに賢明な人でも、
どんなに良い教育を受けた人でも、
主と対等にやり合うことなどできません。
31 さあ、戦う準備をしなさい。
しかし、勝利は主によってもたらされます。

22 富よりも名誉を大事にしなさい。
金や銀で名声は買えません。
金持ちも貧しい人も、神の前では同じです。
すべての人を主が造ったからです。
注意深い人は先まで見通しを立て、
失敗しないように準備します。
考えの足りない者はむやみやたらに進み、
あとで苦しみます。
謙遜で主を敬う人は、富も名誉も長寿も与えられます。
神の教えに背く者の道には、
危険な罠が待ち受けています。
自分を大切にする人は、決してそこに近寄りません。
子どもの時に正しい生き方を教えておけば、
年をとってからも変わりません。
貧しい人が金持ちに押さえつけられるように、
金を借りる者は貸してくれた人の奴隷になります。
悪い支配者は必ず災いに会い、権力を失います。
親切な人は貧しい人に食べ物を分けて喜ばれます。
10 人をさげすむ者を追い出せば、
みんなうちとけて、争いも口げんかもなくなります。
11 きよい心を愛し、良いことを語る人は、
王のほうから友になってくれます。
12 主は正しい人を守り、悪者の計画を葬り去ります。
13 怠け者は「仕事になんかとても行けない。
外に出たらライオンに食い殺されるかもしれない」と
言いわけをします。
14 売春婦は危険な罠、主にのろわれた者は、
その罠に簡単に引っかかります。
15 若者は反抗心でいっぱいですが、
正しく罰すれば素直になります。
16 貧しい人からせしめたり、
金持ちにわいろを贈ったりして財産を作っても、
結局は貧しくなります。

知恵のことば(1)

17-19 主を信じて任せなさい。
知恵のことばを聞いて忘れずに守りなさい。
そうすれば、自分の益になるばかりでなく、
人にも教えることができるようになります。
20-21 私は間違ったことを言ったことはないから、
私の言うことを信じて、そのとおり人にも教えなさい。
22-23 貧しい人や病人のものを横取りしてはいけません。
神が見ています。
そんなことをする者は必ず罰せられます。
24-25 すぐに腹を立てる愚か者には
近づかないようにしなさい。
安易に近寄ると罠に陥ります。
26-27 手もとに余分な金もないのに、
人の保証人になってはいけません。
他人の借金のかたに、
寝具まで
取り上げられてしまいます。
28 昔からある境界線を勝手に変えるのは、
どろぼうと同じことです。
29 まじめに良い仕事をする人は、必ず成功します。

23 1-3 金持ちといっしょに食事するときは、
どんなにごちそうが並んでいても、
満腹するまで食べてはいけません。
彼らはあなたを買収しようとしているからです。
そんな所に招待されても、良いことは何もありません。
4-5 金持ちになろうとあくせくするのは時間のむだです。
そうやってもうけても、
札束にはすぐに羽が生えて飛んで行くからです。
6-8 悪者とつき合ってはいけません。
気に入られたいとか、贈り物をもらいたいとか
思ってはいけません。
いかにも親切そうに見せかけて、
ほんとうはあなたを利用しているのです。
彼らのごちそうは、食べると気分が悪くなり、
吐き出してしまいます。
礼を言ったことさえばからしくなります。
忠告に逆らう者に言い聞かせてもむだです。
どんなにためになることを言っても、
顔をそむけるだけです。
10-11 先祖代々の地境を勝手に変えて、
みなしごの土地を横取りしてはいけません。
彼らには神がついているからです。
12 耳の痛いことばも喜んで聞き、
ためになることはどんどん取り入れなさい。
13-14 子どもはきびしく育てなさい。
むちで打っても死にはしませんが、
甘やかすと、やがて地獄に落ちることになります。

15-16 わが子よ。あなたが知恵のある人間に
なってくれたら、どんなにうれしいでしょう。
私の胸は、あなたの思慮深いひと言ひと言に
おどります。
17-18 将来は希望にあふれているのだから、
悪人をうらやまず、いつも主を恐れて生活しなさい。
19-21 わが子よ。知恵を身につけ、
神を信じる道をまっすぐに進みなさい。
大酒飲みや大食いとつき合ってはいけません。
そんなことをしていると貧しくなるばかりです。
怠けぐせがつくと、ぼろをまとうようになります。
22 父親の忠告を聞き、経験を積んだ母親を敬いなさい。
23 どんな犠牲をはらっても、
ほんとうのことを知るよう努めなさい。
物事を正しく判断できる力を
しっかりと身につけるのです。
24-25 神を恐れる人の父親は幸せ者、
知恵のある子は父親の誇りです。
これ以上の親孝行はありません。
26-28 わが子よ。悪い女に近寄ってはいけません。
彼女は狭くて深い墓穴のようにぽっかり口を開けて、
あわれな犠牲者が落ちるのを待っています。
まるで強盗のように待ち伏せて、
男たちに妻を裏切らせるのです。
29-30 悩みと悲しみに
争いばかりしているのはだれでしょう。
血走った目をし、生傷の絶えないのはだれでしょう。
それは、飲み屋に入り浸って
酒ばかり飲んでいる者です。
31 ぶどう酒の輝きと、魅力的な味に
だまされてはいけません。
32 ぶどう酒はあとで、
毒蛇やまむしのようにかみつくからです。
33 酔っ払うと、ものがまともに見えず、
何を言っているかわからなくなり、
普通のときなら恥ずかしくて言えないことを、
はてしなくしゃべります。
34 まっすぐに歩くこともできず、
しけに会って揺れるマストにしがみつく
船乗りのように、ふらふらとよろめくのです。
35 そして、「なぐられたなんて、ちっとも気がつかなかった。もっと飲みたいものだ」
と言います。

24 神を信じない人々をうらやんではいけません。
仲間になろうと思ってもいけません。
彼らは毎日毎日、人に乱暴し、
だますことに明け暮れているのです。
3-4 事業を始めるときは、
よく考えてきちんと計画を立て、
しっかり基礎を固めなさい。
こうして実際をしっかり見ながら進めば、
成功は間違いなしです。
知恵のある人は力のある人より強く、
知恵は力より優れています。
戦いに出かけるときは、
知恵のある人の意見を聞いてからにしなさい。
助言する人が大ぜいいれば安心です。
神に背く者には、知恵は高すぎて買えません。
だから、人前で意見を言わせてもらえません。
悪いことを企むのも、それを実行するのも、
同じように悪いことです。
神に背く者は悪い計画ばかり立て、
人をさげすむ者は世界中の人にきらわれます。
10 逆境のとき、苦しみに耐えられない者は弱い者です。
11-12 無実の罪で死刑を宣告された人を助けなさい。
その人が殺されるのを、
黙って眺めていてはいけません。
「全く知らなかった」ととぼけても、
神の目はごまかせません。
神はそれぞれの行いにふさわしく報いられるのです。

13-14 わが子よ。はちみつが食欲をそそるように、
知恵はあなたの心に
賢くなりたいという意欲を起こさせます。
それがあれば、
希望にあふれた将来が約束されます。
15-16 悪者よ。正しい人に手出しをしてはいけません。
正しい人は七度倒れても、
そのたびに起き上がることを知らないのですか。
しかし悪者は、一度つまずくと滅びるのです。
17 敵が苦しむのを喜んではいけません。
敵が失敗したからといって、
うれしがってはいけません。
18 そんなことをしたら主が心を痛め、
彼らを罰するのをやめるかもしれません。
19-20 悪人をうらやみ、
その財産を欲しがってはいけません。
悪人の最後は目に見えているからです。
21-22 わが子よ。主と王の前では注意深く行動しなさい。
過激な者たちとつき合ってはいけません。
彼らのいのちは短く、
思いもよらない災いに会うからです。

知恵のことば(2)

23 貧しい人を有罪とし、
金持ちを赦すのはよくありません。
24 悪者に向かって「無罪だ」と言う者は、
大ぜいの人にのろわれます。
25 逆に、悪者の罪をはっきりと指摘する人は、
だれからも感謝されます。
26 率直に答えてもらえることは、
ありがたいことだと思いなさい。
27 家を建てるのは、仕事がうまくいってからにしなさい。
28-29 無実の人について、
わざと不利な証言やうその証言をしてはいけません。
「いい機会だから、これまでの仕返しをしてやろう」と
考えてはいけません。
30-31 怠け者の畑のそばを通ったら、
いばらと雑草だらけで柵も壊れています。
32-33 これを見て学びました。
「もうちょっと眠り、もうちょっと昼寝し、
もうちょっと休もう。」
34 こんな生活をしていると、どんどん貧しくなり、
どうにもならなくなります。

ソロモンの箴言

25 次にあげるソロモン王の教訓は、ユダのヒゼキヤ王(ソロモンより二百年のちの王)に仕えた人々が見つけ、書き写したものです。

2-3 物事を秘密にするのは神の特権、
それを探り出すのは王の特権です。
だから、天の高さや地の深さ、
それに王の考えを知ることはできません。
4-5 銀からかすを除けば良い入れ物ができ、
宮廷から心の腐った役人を追い出せば
正しい政治ができます。
6-7 自分が有力な貴族でもあるかのように、
ずうずうしく王の前に出てはいけません。
列の最後に回されて、みんなの前で恥をかくより、
呼ばれるまでじっと待つほうが利口です。
8-10 かっとなって、
よく考えもせずに人を訴えてはいけません。
引っ込みがつかなくなり、
おまけに裁判にも負けたらどうするのでしょうか。
そんな恥をかかないためにも、
まず二人だけでよく話し合いなさい。
第三者に告げ口して、
陰口をたたいたといって責められないためです。
口に出してしまったことばを
取り消すことはできません。
11 ほんとうに必要なときに的確なことばで忠告するのは、
銀の器に金のりんごを盛るようなものです。
12 正しい批判を聞くのは、
勲章を受けるようにありがたいものです。
13 使用人がよく言いつけを聞いてくれるのは、
真夏の涼しい日のように気持ちのよいものです。
14 贈り物をすると約束しながらそれを破る者は、
雨を一滴も降らせずに荒野を横切る雲のようです。

15 小さな水のしずくでも、
長い間には堅い岩をけずります。
同じように、じっと忍耐していれば、
やわらかい舌が堅い骨を砕くことになるのです。
16 いくら好きな物でも、
食べすぎると気持ちが悪くなります。
17 近所だからといって、
人の家にあまり通いすぎるときらわれます。
18 うそを言いふらすのは、
斧を振り回したり、刃物で切りかかったり、
鋭い矢を射かけたりするのと同じです。
19 あてにならない人に頼るのは、
痛む歯でかみ、折れた足で走るようなものです。
20 気が沈んでいる人のそばで騒ぐのは、
寒さに震えている人の上着を盗み、
傷口に塩をすり込むようなものです。
21-22 敵がお腹をすかせていたら食べさせ、
のどが渇いていたら飲ませなさい。
そうすれば、相手は恥じ入り、
あなたは主からほうびをもらえます。
23 北風が吹くと寒くなるように、
陰口をたたかれると腹が立ちます。
24 怒りっぽい女と大邸宅に住むより、
屋根裏部屋の片隅で暮らすほうがましです。
25 遠くの人からうれしい知らせをもらうのは、
のどが渇いた時に冷たい水を飲むようなものです。
26 神を恐れる人が悪者の言い分を認めるのは、
井戸にごみを投げ込むようなものです。
27 どんなに良い食物でも、食べすぎは体に毒です。
同じように、
人にほめられるのはすばらしいことですが、
それを意識しすぎるのはよくありません。
28 自分の心をコントロールできない人は、
堀を埋めた城のように戦う力がありません。

26 愚か者がほめられるとしたら、真夏に雪が降り、
太陽が西から昇っても不思議はありません。
雀やつばめが、すいすい飛び回っている限り
だれにも害を与えないように、
理由もなく人にのろわれることはありません。
ろばはくつわをかけることによって、
馬や、反対ばかりする者は、
むちで打つことによって言うことを聞かせます。
4-5 反対する者と議論するときは、
相手のペースに乗せられないように気をつけなさい。
そうでないと、同じような愚か者になります。
愚かなことを言う相手には、
わざととぼけた返事をして、
うぬぼれさせないようにしなさい。
反対する者を信用してことづけを頼むのは、
自分で足を切り、毒を飲むように愚かなことです。
どんなにもっともらしく語っても、
愚か者の言うことは、
しびれた足のように役立ちません。
反対する者に高い地位を与えるのは、
銃に弾をこめるように危険です。
酔っぱらいがいばらを握っても痛さを感じないように、
反対する者が教訓を語っても、少しも心に訴えません。
10 腕は良くても言うことを聞かない工員より、
新人の工員のほうが良い仕事をすることがあります。
11 犬が自分の吐いた物をまた食べるように、
愚か者は何度でも愚かなことをします。
12 愚か者より始末の悪いのはうぬぼれが強い者です。
13 怠け者は仕事にも出かけず、
「外にライオンがいるかもしれない」
と言いわけします。
14 彼はちょうどドアがちょうつがいで回るように、
寝床でごろごろしています。
15 皿から口に食べ物を運ぶことさえ面倒くさがります。
16 それでいて自分は、
知恵ある人を七人束にしたより利口だと
うぬぼれるのです。
17 関係もないことに口出しするのは、
犬の耳を引っ張るのと同じくらいばかげています。
18-19 人をだましておきながら、
「ちょっとからかっただけだ」としらばくれる者は、
手当たりしだい物を投げつける
気がおかしくなった人のように危険です。
20 たきぎがなければ火は消え、
うわさがやめば争いもなくなります。
21 マッチ一本で簡単に火がつくように、
争い好きな人はすぐにけんかを始めます。
22 うわさ話は、おいしいごちそうのように
食欲をそそります。
23 素焼きの土器でも、
きれいな上薬をかければ上等に見えるように、
お世辞がうまいと悪意を隠せます。
24-26 憎しみを抱く者も、
表面は愉快そうにしています。
でも信じてはいけません。
うまいことを言われても油断しないようにしなさい。
心の中では、あなたをのろっているからです。
どんなに親切そうにしても憎しみは隠せません。
27 罠をしかければ自分がかかり、
人に向かって石をころがすと、
石が戻ってきて、その下敷きになります。
28 お世辞は憎しみが形を変えただけで、
人をひどく傷つけます。

27 今日一日、何が起こるかわからないのに、
明日の予定を得意になって話してはいけません。
自分で自分をほめるより、
人からほめられるようにしなさい。
神に背く者は、思いどおりにならないと
腹を立て、手のつけようがありません。
怒られるよりも、嫉妬されるほうが怖いものです。
愛するあまり、
悪いことをしても何も注意しないより、
しかるときははっきりしかるほうがよいのです。
敵にうわべだけ親切にされるより、
友に傷つけられるほうがましです。
腹がいっぱいだと、
どんなごちそうもまずく感じますが、
腹がすいていると何でもおいしく食べられます。
家を離れてあちこち渡り歩く人は、
巣を離れてさまよう鳥のようです。
友に励まされるのは、
香水をつけたように気持ちのよいものです。
10 自分の友でも父の友人でも、
彼らを大事にしなさい。
いざというとき、
遠くの親類よりあてになります。
11 わが子よ。知恵のある人間になりなさい。
そうすれば、
私もどんなに鼻が高いことでしょう。
12 何かを始めるとき、
思慮深い人はきちんと見通しを立てますが、
考えの足りない人は
向こう見ずに手をつけて失敗します。
13 見ず知らずの人の借金を立て替える以上に
危ない賭けはありません。
14 朝まだ暗いうちに大声であいさつすると、
いやがられます。
15 気むずかしい女は、
いつまでもしたたり続ける雨もりのようです。
16 風を止めることも、油でぬるぬるした手で
物をつかむこともできないように、
彼女のぐちを止めることはできません。

17 鉄が鉄によって研がれるように、
友との熱のこもった議論は、
互いを研ぎ合います。
18 果樹園の番人がそこの果物を頂けるように、
主人のために働く者が報酬を受けるのは当然です。
19 顔を映すのは鏡ですが、
人のほんとうの心は、
その人がどんな友を選ぶかでわかります。
20 野心と死には終わりがありません。
21 銀と金の純度はるつぼで試され、
人は、称賛を浴びるときに試されます。
22 神の教えに背く愚か者につける薬はありません。
23-24 財産はすぐになくなり、
王位はいつまでも続きません。
だから自分の収入や、家畜の状態を知っておきなさい。
25-27 牧草を刈り取り、二番草も刈り取ったあと、
山の草を集めなさい。
そうすれば、子羊の毛もやぎの乳も十分に取れ、
家族の生活に困りません。

28 悪者は追われもしないのに逃げ回りますが、
神を恐れる人に怖いものはありません。
国民が平気で悪いことをするようになると、
政府は簡単に倒れますが、
良識と分別のある指導者がいれば、
国は安全です。
貧しい人が自分より貧しい人をいじめるのは、
激しい流れが、あっという間に
最後の頼みの綱を押し流すようなものです。
教えに文句を言うのは、悪者をほめることです。
教えを守ることは、悪者と戦うことです。
悪人は、正しいことをするのが
どんなに大切なことかわかりませんが、
主の教えを守ろうとする人は、
それがよくわかっています。
うそつきの金持ちになるより、
貧しくても正直に生きるほうがずっと幸せです。
賢い若者はきちんと教えを守り、
非行に走る息子は父親に恥をかかせます。
貧しい人からしぼり取った金は、
巡り巡って、彼らに親切にする人のものになります。
教えをおろそかにする者の祈りはかなえられません。
10 神を恐れる人を悪い仲間に誘う者はのろわれ、
正しく生きる人を励ます人はだれにも好かれ、
尊敬されます。
11 貧しくても知恵のある人は、
金持ちだとうぬぼれている人のほうが
ほんとうは貧しいことを見抜きます。
12 神を恐れる人が成功するとだれもが喜び、
悪者が成功するとがっかりします。
13 自分の誤りを認めない者は成功しませんが、
素直に認め、直そうとする人には、
別のチャンスが転がり込みます。
14 神を大切にする人は幸せになり、
神のことなど気にもかけない者は
めんどうに巻き込まれます。
15 貧しい人にとって、悪い支配者は
襲いかかるライオンや熊のように恐ろしいものです。
16 力にものを言わせるのは、愚かな支配者です。
金に動かされない正直な王が、長く国を治めるのです。
17 殺人者は良心に責められ、地獄へ落ちます。
その人を止めてはいけません。
18 正しい人は災いに会っても助け出されますが、
人をだますような者は滅ぼされます。
19 こつこつ働けば生活は楽になり、
遊んでばかりいると貧しくなります。
20 正しいことをしようとする人は必ず報われ、
金をもうけようとあせる者はすぐ失敗します。
21 金持ちをえこひいきするのは、
一切れのパン欲しさにたましいを売り渡すことです。
22 金持ちになろうとあせる者は、
かえって貧乏になります。
23 最後に感謝されるのは、
お世辞ではなく率直な忠告です。
24 親のものを横取りして、「何が悪いのか」と
とぼけるのは、人殺しと同じです。
25 欲張りはけんかばかりしますが、
主に頼る人は幸せになります。
26 自分に頼るのは愚かですが、
神の知恵に頼れば安全です。
27 貧しい人を助けておけば、
いざというときに困りませんが、
見て見ぬふりをすると恨まれます。
28 正しい人は、悪人が幅をきかせると隠れ、
彼らが滅びると戻って来ます。

29 何度しかられても言うことを聞かない者は、
突然倒れて二度と立ち直れません。
正しい人が治めると国民は喜び、
悪者が権力を握ると嘆きます。
知恵のある子は父親を幸せにしますが、
悪い女とつき合う者は財産を使い果たして、
親に恥をかかせます。
正しいことをする王は国をしっかり治め、
わいろを要求する王は国を滅ぼします。
5-6 調子のいいお世辞は罠です。
悪人はそれに足をとられて転びますが、
正しい人は近寄ろうともしないので安全です。
正しい人は貧しい人の権利も認めますが、
神を信じない者は気にもかけません。
愚か者はけんかの種をまき散らし、
知恵のある人は事を丸く収めます。
愚か者と言い争っても無駄です。
相手はかっとなり、感情をむき出しにして、
こちらをさげすむだけです。
10 神を恐れる人は、
いのちをつけねらう者のためにも祈ります。
11 神に逆らう者は頭にくるとすぐにどなり、
知恵のある人はじっと我慢します。
12 悪い指導者の回りには、悪い部下が集まるものです。
13 金持ちも貧しい人も、
主の前では全く同じように太陽の恵みを受けます。
14 貧しい人を差別せずに正しく裁く王は、
長く国を治めます。
15 子どもは、しかられ懲らしめられることで、
何が悪いことなのかを知ります。
わがままいっぱいに育てると、
あとで母親が恥をかきます。
16 支配者が悪いと国民も悪くなりますが、
正しい人は必ず彼らの滅びを見届けます。
17 子どもをきびしくしつければ、
老後は幸せに過ごせます。
18 神を知らない民は好き勝手に振る舞い、
手がつけられませんが、
国中の人が神の教えを守ろうとする国は幸いです。
19 右から左に聞き流す者は、しかるだけでなく、
懲らしめなければ言うことを聞きません。
20 短気な者に比べたら、愚か者のほうがまだましです。
21 使用人を子どものころから甘やかすと、
息子のように大きな顔をするようになります。
22 短気な者は争いの種をまき散らし、
いつもめんどうに巻き込まれます。
23 自分を鼻にかけすぎるとたたかれ、
謙遜にしているとほめられます。
24 悪いとわかっていながら、どろぼうに手を貸す者は、
いつかは自分にいや気がさします。
25 人を恐れることは危険な罠ですが、
主に頼れば安心です。
26 正しい裁判をしてほしかったら、
裁判官に取り入ろうとせず、主に任せなさい。
27 正しい人は悪者のすることが、
悪者は正しい人のすることが大きらいです。

アグルのことば

30 次に挙げるのは、マサの人(アラビヤ半島の中央部以東に住む、イシュマエルの子孫)でヤケの子アグルが、イティエルとウカルに教えたことです。

私は疲れ果て、今にも死にそうです。
そのうえ、人間の資格さえないような愚か者です。
神はもとより、
人間というものがわかりません。
それがわかるのは神だけです。
神のほかにだれが、
天と地の間を上り下りしたでしょう。
だれが風や海を思いのまま造り、治めているでしょう。
神のほかにだれが、世界を造ったというのでしょう。
いるとしたら、どこのだれで、
子どもは何という名前ですか。
神のことばはすべて真実で、
神は頼ってくる者をみな守ってくださいます。
だから、神の言うことに何かを付け加えて、
うそをついたと言われないようにしなさい。
ああ、神よ。最後の二つの願いを聞いてください。
私が決してうそをつきませんように。
それから、私を特に貧乏にも金持ちにもせず、
ただ生きるのにどうしても必要なものだけを
与えてください。
ぜいたくに慣れすぎて主を忘れたり、
貧しさのあまり盗みを働いて
神の名を汚したりしたくないのです。

10 主人にしもべの悪口を言ってはいけません。
そんなことをすれば恨まれるだけです。
11-12 親をのろい、悪いことばかりしているくせに、
自分は少しも欠点がないとすましている者がいます。
13-14 彼らは自分のことを鼻にかけ、
人を人とも思いません。
貧しい人を陥れようと、
いつも歯を研ぎすましているのです。
15-16 蛭のようにしつこく、
いつまでも満足しないものが二つ、三つ、
いいえ四つあります。
地獄、不妊の胎、乾ききった荒野、それに火です。
17 父親をあざけり、母親を軽蔑するような者は、
からすに目をほじくられ、はげたかの餌になるのです。
18-19 どんなに考えてもわからないことが三つ、
いいえ四つあります。
どのようにしてわしは大空を飛び、
どのようにして蛇は岩の上をはい、
どのようにして船は海を横切る道を見つけ、
どのようにして若い二人の間に
愛情が芽生えるのでしょう。
20 わからないことがもう一つあります。
どうして悪い女は、悪いことをしながら厚かましく、
「いったい、どこがいけないの」と言えるのでしょう。
21-23 地も震えるほどいやなことが三つ、
いいえ四つあります。
奴隷が王になり、反逆者が成功し、
きらわれた女が結婚し、
女中が女主人に取って代わることです。
24-28 体は小さくても、
頭の良さでは何にも負けないものが四つあります。
力はなくても、冬の食糧を集める蟻、
弱くても、岩の間に住んで身を守る岩だぬき、
指導者がなくても、いっしょに行動するいなご、
簡単に捕まるけれど、王宮にでも住みつくやもりです。
29-31 地上に堂々としたものが三つ、いいえ四つあります。
怖いもののない百獣の王ライオン、
くじゃく、雄やぎ、軍隊を指揮する王です。
32 得意になって悪いことをするのは愚か者です。
少しは恥ずかしいと思うべきです。
33 クリームをかきまぜるとバターができ、
鼻をなぐられると血が出るように、
人を怒らせると争いが起きます。

レムエルのことば

31 これは、マサの王レムエルが母親から教わったことです。

レムエルよ、おまえは神から授かった子です。
だから、女に夢中になって
自分をだめにしてはいけません。
レムエルよ、強い酒は王が飲むものではありません。
酔ってばかりいたら、王の仕事は務まりません。
苦しめられている人のために、
正しい裁判をしてあげることもできません。
6-7 酒は、治る見込みのない病人や
悲しみに沈んでいる人に飲ませるものです。
酒で苦しさをまぎらわせるためです。
だれからも見放された人を守ってあげなさい。
正しい裁判をして、
貧しい人や困っている人を助けてあげなさい。

10 ほんとうに良い妻を見つけたら、
宝石よりもすばらしいものを
手に入れたことになるのです。
11 彼女は夫に信頼され、
夫に決して不自由な思いはさせません。
12 いつも陰にあって夫を助け、
足を引っ張るようなことはしません。
13 また羊毛や亜麻を見つけては、喜びながらつむぎ、
14 外国から船で運ばれて来た輸入食品を買います。
15 まだ暗いうちに起きて朝食のしたくをすませ、
使用人の仕事の計画を立てるのが、彼女の務めです。
16 畑を買うときは自分の目でよく調べて買い、
ぶどう畑をつくります。
17 こまねずみのように働き、
18 無駄な買い物はしません。
夜は夜で、遅くまでせっせと働くのです。
19-20 貧しい人には服を縫って与え、
困っている人を喜んで助けます。
21 家族みんなの冬服をちゃんと用意してあるので、
冬がきてもあわてません。
22 部屋には最高級のじゅうたんを敷き、
紫色の上等のガウンを着ます。
23 夫は人々に信頼される町の指導者の一人です。
24 彼女はまた、リンネルでベルトつきの服を作り、
商人に売ります。
25 上品で何事にもしっかりしている彼女には、
老後の心配など少しもありません。
26 決して愚かなことは言わず、いつも人を思いやります。
27 家のことに何から何まで気を配り、
かた時も怠けません。
28 子どもたちは彼女をほめ、夫も負けずにほめます。
29 「君はほんとうにすばらしい。
世界中を探しても、君ほどの女性はいない。」
30 人は見かけの美しさにすぐだまされますが、
そんな美しさは長続きしません。
しかし主を恐れる女はほめたたえられます。
31 「りっぱな女だ」と評判になり、
ついには国の指導者にまで称賛されるようになります。

すべてがむなしい

ダビデ王の子で、エルサレムの王であり、「伝道者」と呼ばれたソロモンの教え。

思うに、この世に価値のあるものなどない。
すべてがむなしい。

3-7 人はあくせく働いた報酬として、
何を手に入れるというのか。

一つの時代が去り、新しい時代が来るが、
少しも変わらない。
太陽は昇っては沈み、また昇ろうと、
急ぎ元の所に帰って行く。
風は南に吹き、北に吹き、あちこち向きを変えるが、
結局行き着く所はない。
川は海に注ぐが、
海は決してあふれることはない。
水は再び川に戻り、また海に流れて行く。
8-11 何もかも、くり返すばかりで、
あきあきする。
どれだけ見ていても満足できない。
どれだけ聞いても、
もうこれで良いということはない。
歴史はくり返すだけ。
ほんとうに新しいものなど何もない。

新しいように見えても、必ず前例があるか、すでに言い古されたものです。何か、「これは新しいものだ」と指摘できるものがあるでしょうか。それがずっと昔になかったと、どうしてわかるのですか。私たちは、先の時代にどんなことが起こったのか忘れてしまいます。そればかりか、のちの時代になれば、私たちが今していることを、だれも覚えていないのです。

知恵はむなしい

12-15 伝道者である私はイスラエルの王で、エルサレムに住んでいました。私はこの世のあらゆることを理解しようと、全力を注ぎました。その結果、神が人間への分け前としてお与えになったものは、決して楽しいものでないことがわかりました。それはみな愚かに見え、風を追うようにむなしいものです。

間違ってしまったことは、もう正せない。
あったかもしれないものを考えてみたところで、
何の役に立とうか。

16-18 私は自分に言い聞かせました。「私はこれまでのエルサレムのどの王より、いろんな勉強もした。どの王より知恵や知識を得た。」私は賢くなろうと、一生懸命に努力しました。しかし、今ではそんな努力さえ、風をつかまえるようにむなしいことだとわかったのです。

賢くなればなるほど、悲しみも増える。
知識を増すことは、悩みを増す。

楽しみはむなしい

1-2 それで私は、「愉快に生きよう。思う存分楽しむのだ」と思いました。ところが、こうした生き方も実にむなしいことがわかりました。一日中笑っているのは愚かなことです。それが何の得になるのでしょう。

いろいろ試してみてから、私は知恵を探求し続ける一方で、酒を飲んで元気になろうと思いました。次に、もう一度考えを変えて、愚かな者になりきることにしました。多くの人が経験する幸福を味わってみようと思ったのです。

4-6 今度は、大規模な事業に乗り出して、仕事からくる充実感を得ようとしました。邸宅を建て、ぶどう園、庭園、公園、それに果樹園まで造り、良い作物を実らせるために貯水池まで造ってみたのです。

7-8 次に、男女の奴隷を買いました。私の家で生まれた奴隷たちもいます。ほかに家畜の群れも飼ってみましたが、その数は以前のどの王よりも多かったのです。さらに、多くの州や国から、税金として金銀をかき集めました。また文化的な活動として、混声コーラス・グループやオーケストラを組織しました。そのうえ私には、大ぜいの美しいそばめがいたのです。

こうして、歴代のエルサレムの王もしなかったような、あらゆることをやってみました。両眼をしっかり見開いて、これらのものの価値を見極めようとしたのです。 10 欲しいものは何でも手に入れ、したい放題の楽しみをしてみました。つらい仕事にも大きな喜びがあることを知りました。この喜びこそ、実に、あらゆる労働に共通した報酬なのです。

知恵と愚かさはむなしい

11 しかし、してきたことを振り返ってみると、どれもこれも役に立たないことばかりで、風を追うようなものでした。これこそ価値があると言えるものなど、どこにもありませんでした。

12 そこで、知恵と無知の価値を比較してみることにしました。おそらくだれでも、同じ結論に達するでしょう。 13-14 それは、こういうことです。光が闇にまさっているように、知恵は無知よりはるかに価値があります。賢い人は先々を正しく判断しますが、愚かな人は先のことがわかりません。ところが私は、知恵のある人にも知恵の足りない人にも共通点があることに気づきました。 15 知恵の足りない人が死ぬように、いずれこの私も死ぬということです。それなら、知恵をつけたところで、いったい何の益があるというのでしょう。私は、知恵をつけることでさえむなしいものだと悟ったのです。 16 賢い人も愚かな人も死ぬのです。時がたてば、両者とも、すっかり忘れられてしまいます。 17 私はここまでわかると、生きているのがいやになりました。人生は不条理きわまりないからです。何もかもむなしく、風を追うようなものです。

労苦はむなしい

18 一生懸命に築き上げたものが他者のものになると思うと、いやになってきます。 19 そればかりか、跡取り息子が愚か者か賢い者か、だれにわかるでしょう。それでも、私の財産はすべて、息子のものになるのです。なんと気分がめいることではありませんか。

20-23 こうして、満足感を与えてくれると考えていた労苦も愚かしく思われ、見切りをつけました。生涯をかけて知恵や知識や技術を追求しても、せっかく手に入れたものを全部、何もしなかった者に譲るはめになるのです。そんな者が、私が努力して得たものを受け継ぐのです。むなしいだけでなく、不公平です。どれほど必死に働いても何の役にも立ちません。あるものといえば、悲しみと悩みに押しつぶされそうな、心の休まらない日々と眠れない夜です。全くむなしい話ではありませんか。

24-26 そこで私は、食べたり飲んだりすることと、労働を楽しむこと以外に生きがいはない、と判断しました。しかも、このような楽しみさえ神の御手から来るとわかったのです。というのも、神の世話にならなければ、だれも食べたり楽しんだりすることはできないからです。神は、お心にかなった者に知恵、知識、喜びを与えます。ところが神は、罪人が金持ちになると、その財産を取り上げ、お心にかなった者に分け与えるのです。ここにも、風を追うようなむなしさの一例があります。

Japanese Living Bible (JLB)

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