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ソロモン王が作ったこの歌は、ほかのどんな歌よりすばらしいものです。

おとめ

もっともっと口づけしてください。
あなたの愛はぶどう酒より甘く、
あなたの香油は、なんとすてきな香りでしょう。
名前もとても魅力的です。
若い娘たちが夢中になるのもむりはありません。
私を連れて行ってください。
さあ、走って行きましょう。」

おとめ

「王は私を、宮殿に連れて行ってくれました。
私たちは幸せでいっぱいです。
あなたの愛はぶどう酒にもまさります。
若い娘たちが夢中になるのも当然です。」

おとめ

エルサレムの娘さん、
私はケダルの天幕(荒野のアラビヤ人が住む黒いテント)
のように、日焼けして黒いのです。
でも、きれいでしょう。」

ソロモン王

「いや、あなたは私の絹の天幕のように愛らしい。」

おとめ

町の娘さん、そんなに見つめないでください。
私の肌はとても黒いのです。
兄にしかられ、
強い日照りのぶどう園の番をさせられたので、
すっかり日焼けしてしまったのです。」

おとめ

私の愛する方、どうか教えてください。
今日は、羊の群れをどこへ連れて行くのですか。
お昼には、どこにいらっしゃるのですか。
私は、あなたの仲間に混じって
流れ者のようにうろつきたくありません。
いつもおそばにいたいのです。」

ソロモン王

世界で一番美しい女よ、
それなら、群れのあとについて行って
羊飼いのテントを探しあて、
そこで、あなたの羊と子羊の世話をしなさい。
愛する人よ。
あなたはかわいい子馬のようだ。
10 頬にかかる髪の毛が、とてもすてきだ。
宝石をちりばめた首飾りをつけた首には
気品が漂っている。
11 あなたのために、
金のイヤリングと銀の首飾りを作ってあげよう。」

おとめ

12 ベッドに横になった王は、
私のつけている香水の香りにうっとりしています。
13 私の愛するお方は、
私の乳房の間にある、没薬の匂い袋のようです。」

ソロモン王

14 私の愛する人は、エン・ゲディ(死海西岸のオアシス)
の植物園にある花束のようだ。
15 愛する人よ。あなたはなんと美しいのだろう。
どう言ったらいいかわからないほどだ。
目は鳩のように優しく、
16 草の上に身を横たえる姿は、
なんと美しく、麗しいのだろう。
17 その上に、杉や糸杉が影を落としている。」

おとめ